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県産酒造好適米「雪女神」の研修会盛大に

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雪女神は大吟醸酒用に適する      「原料米からみた世界戦略」と題し講演(弊社河合克行)

 本年から本格作付けが始まる県産酒造好適米の新品種「雪女神(山形酒104号)」の研修会が27日、山形市で開かれ、県内の酒米生産者、酒造メーカ、 JA、県、アスクの関係者ら約90人が出席しました。
 研修会では、県水田農業試験場が栽培のポイント、県工業技術センターが 清酒製造技術のポイント、県酒造組合がやまがた酒のこれからの展望、ア スクが原料米からみた世界戦略と題してそれぞれ講演。 講演者からは、「雪女神は出羽燦々よりタンパク質含有量が低く、大吟醸酒に 適していること」、「きれいな酒質になりやすく、秋上がりをする酒質である」こと 、「GI(地理的表示)の指定をバネにやまがた酒が国内消費、海外への輸出拡 大が期待される」ことなど、雪女神の栽培の基本や醸造特性、県産酒の今後の 展望について解説されました。
 そして、弊社河合克行はGAPの意義と取り組みについて解説すとともに、「日本農 業を守らなければ日本酒の世界は守れない!、良質な原料米を生産しなければ良 質な日本酒を醸すことはできない!、グローバルスタンダードに基づかなければせ かいの日本酒は成り得ない!」と熱く語り、講演の結びとしました。
 

(2017年3月28日 10:22)

寒風の中、米づくり作業始まる

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寒風の中クロ塗り作業(山口泰弘さん酒未来圃場で) アスク試験圃場(平吹正直さんによる)
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 ここ数日の寒の戻りで、今日は朝から雪が降り続いています。この指とまれの山口泰弘さん、平吹正直さんが寒風の中クロ(畦畔)塗の作業を始めました。今年の酒米づくりスタートです。かってクロ塗の作業は春先の重労働でした。鋤や鍬を使っての手作業だったからです。今は、トラクタにセットした機械が100メートルのクロ塗をたちまちのうちに定規で引いたように一直線に仕上げます。もちろん、熟練した技で。
 米づくり八十八の手間を10アール当たりの労働時間で表すと、平均ではトータルで約25時間、このうち田植えが3時間、刈り取り・脱穀も3時間、ただし、経営規模が15ヘクタール以上と大規模になるとこの半分ほどですみます。ところが、田んぼに水を入れたり抜いたりする水管理の手間は5時間ほど、規模が大きいほど、田んぼが分散しているためもっと多くかかります。 
 田植えよりも多くかかる手間を軽減してくれるのがこのクロ塗と呼ばれる作業なのです。ほどよく湿った田んぼの土をクロに壁のように塗り付けることで、クロからの水漏れを防ぎ水持ちを良くします。高品質米を育むのはきめ細やかな水管理が決め手。クロ塗はそのための欠かせない大切な作業です。


 

(2017年3月27日 11:30)

秋田村第6回生産者大会

P1050157.JPG         米を作る、酒を造る、29年へ向けて決意も新たに
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中町山田錦部会吉田継夫会長(左)   秋田県酒造組合原料米対策 大井建史委員長(右)

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アスクからは品質の概況を報告       品質の優れた村民に表彰状
 兵庫県のど真ん中、酒造好適米「山田錦」の母方「山田穂」の里、日本酒で乾杯の町でもある多可町で、3月23日第6回秋田村生産者大会が開かれました。秋田村は本ブログでたびたび紹介していますが、多可町中町の酒米生産者60名が”秋田県の蔵元に山田錦を”との熱い思いで酒米を作る田んぼの愛称名です。
 この日の夕方、村民、秋田県酒造組合、JAみのり全農兵庫、多可町、村づくりの仲人アスクの関係者70名ほどが一堂に集いました。 
 大会では、秋田県酒造組合からは秋田村産山田錦の酒造りへの取り組み状況、加西農業改良普及センターからは山田錦の作柄について、そしてアスクからは村民全員の品質の調査結果が報告されました。28年産の品質は、登熟後期に日照不足に見舞われ、千粒重はやや小さめになったものの、整粒歩合は高く、玄米タンパク含有率は並みで、総じて並みと判定されています。
 なかでも、注目されるのがタンパク含有率の年次推移です。調査を開始した平成23~24年当時は7.5%以上であったものが、27、28年は7%まで下がったことです。これは、玄米の篩目幅が2.05mmとグレードアップされたこともありますが、村民一人ひとりの品質が数字で評価されること、さらには村民と蔵元の顔がお互いに見えることで、品質向上への意識が高まったことにあると思っています。品質がとくにすぐれた3人の方を表彰したことも今後の酒米づくりの励みになります。
 会を重ねるごとに、米を作る人と酒を造る人が顔なじみになり、年々その絆が深まっていることを感じます。水仙が咲き始めた秋田村、今年もまた遠く離れた秋田の蔵元の期待に応え、高品質の山田錦を育んでくれることでしょう。
 

(2017年3月25日 12:37)

酒米の里金山"出羽燦々"の品質(4)

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 酒米づくりでもっとも注意を払わなければならないのが胴割れ粒の発生です。吟醸酒は60%以下、大吟醸酒は50%以下に精米するので、胴割れ粒は砕米になりやすく無効精米歩合が高くなります。
 ところで、金山酒米研究会の27年産、26年産は胴割れ粒歩合がやや高めでした。JA新庄・もがみ酒米研究会も同傾向でした。その要因の一つに登熟期の気温が関係するのでないか。中山間地の金山は、登熟の追い込みである9月に入ると、平場より気温は急に下がりやすい。濃霧の日も多い。そこで、9月上旬の平均気温と胴割れ粒歩合(研究会の総平均)との関係から、上図に示したように、平均気温が低く推移した年は胴割れ粒歩合が高い傾向が見られたのです(上図黒丸、黑点線)。同様の関係は新庄・もがみでもみられました(青丸、青点線)。
 なぜだろう。考えられるのが気温が低いことによるモミの登熟ムラです。出羽燦々は穂に着生するモミ数が多く、一穂の中でも下位に着生するモミや二次枝梗に着生するモミの登熟は遅くなります。これに対し、上位や一次枝梗に着生するモミの登熟は早まります。こうした登熟ムラは気温の低下でより助長されるのでないか。登熟ムラは刈り取りの適期判定を難しくします。青みがとれないモミが多いためどうしても刈遅れになりやすい。乾燥機に張り込んだモミ水分にもバラツキが多い。次の刈り取りに追われ、ついつい乾燥を急ぐ。などなどの要因が胴割れ粒歩合を高めるのでないだろうか。
 本事例は、9月上旬の気温が低く経過したとき、適期刈り取りと乾燥にはとくに留意するを示唆しています。参考にしてください。

(2017年3月15日 15:28)

山形の酒、さらなる飛躍へ

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P1050138.JPG 国税庁の地理的表示(GI)制度で、山形県産の清酒が「山形」として指定された(2016年12月)のを受けて3月13日、GIの説明会と懇親会が開催されました。県酒造組合仲野益美会長は、「山形」という地域の物語を語れる酒を造ると抱負を述べ、懇親会にはスペイン、 英国、フランス、香港のソムリエの方々も参加し、GIの指定を祝いました。
 日本酒の地理的表示(Geographical Indication :GI)とは、酒の産地名を地域ブランドとして後押しして、国際的な権利として国が守ってくれるシステムです。昨年12月16日に国税庁が山形県産の清酒を指定しました。都道府県単位での指定は初めてです。
 指定の「自然的要因」として、雪国の豊富な地下水が酒造りに適し、鉄分の少ない清らかな軟水を仕込み水として醸造することで、透明感のある酒質が形成されてきたと評価しています。そして、「人的要因」には、県工業技術センター、酒造組合を中心に官民一体となった人材育成と酒造技術向上を上げています。
 GIの指定で、山形の酒のブランド力の向上、消費拡大、輸出拡大などさらなる飛躍が期待されます。山形を訪れるインバウンドの増加も見込まれます。のみならず、間もなく始まる酒米づくりにも弾みがつくでしょう。アスクもまた生産者とともにこれまで以上に高品質・安全・安心の酒米作りに汗を流します。

 

(2017年3月14日 10:08)

29年産 アスク試験田スタート

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 春の萌しとともに、早いものでアスク試験田に作付する酒造好適米の種子準備に追われています。いよいよ今年の酒米づくりスタートです。
 山形県の酒造好適米の産地銘柄品種は28年産で14品種、そのうちアスクが種子生産をしているのが「羽州誉」、「龍の落とし子」、「酒未来」、「山酒4号」、「改良信交」、「京の華」、「酒の華」、これに加え、「キヨニシキ」、「はなの舞」、「雪化粧」など、蔵元が独自に開発した品種、復古品種、一般米品種など実に多様です。
 アスクは、品質の優れた酒米づくりは優良な種子が基本、をモットーにこれら品種の種子生産を厳密に行っています。そのシステムの概要は上の図に示した通りです。
 蔵元と酒米生産者に信頼され、喜ばれる酒米づくりをめざし、今年もまた心を引き締めて種子生産に取り組みます。

(2017年3月 7日 14:10)

早春の彩り、やまがた雛街道

 啓蟄が過ぎ、ようやく春を感じさせる頃になりました。とはいっても、大蔵村肘折は240cm、西川町大井沢184cm、酒米の里金山町90㎝の雪、県内の豪雪地の春はまだまだですが、最上川沿いの各地ではお雛様たちが一足早い春の訪れを告げています。
 かって、川の道として栄えた最上川は、米・紅花をはじめ多くの物資を京へと運び、帰り船には華やかな京文化を乗せて戻りました。その文化の一つがお雛様です。山形にたどり着いたお雛様は紅花で富を築いた豪商の家々に飾られ、三百年もの間、変わらずその美を誇ってきました。そして、今では全国的にも雛の道として知られるようになりました。
 ぜひ、山形雛街道においで下さい。気持ちがほっこりします。
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享保雛(江戸期:長谷川家蔵)            古今雛(柏倉家蔵)
P1050104 - コピー.JPG                   紅の蔵(山形市)にて

 

(2017年3月 6日 10:23)

雪女神の山々

 今日から弥生3月、3月と聞いただけで春の訪れを感じますが、昨日28日の山形県内の朝は冷え込みました。放射冷却現象が発生したためです。西川町大井沢で氷点下15.1℃、大蔵村肘折が同12.5℃、米沢市同9.8℃、尾花沢市同10.9℃、金山町同9.4℃、山形市同5.9℃と厳しい冷え込みに。
 日中は日差しに恵まれ、雪女神達が早春の青空に目映いばかりの姿を見せてくれました。その美しさに誘われるままに、撮ってきましたのでご覧ください。

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日の出に染まる早朝の月山(山形市郊外にて) 朝日連峰(天童市寺津にて)
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月山(左:天童市寺津、右:鶴岡市藤島にて)
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鳥海山(左:金山町、右:庄内町にて) 

(2017年3月 1日 11:24)

28年山形県産米、つや姫、ひとめぼれ「特A」

食味ランキング.jpg 日本穀物検定協会は2月23日、平成28年米141銘柄の食味ランキングンを公表しました。山形県からは、「はえぬき」、「つや姫」、「ひとめぼれ」、「コシヒカリ」の4銘柄が出品され、県産ブランド米「つや姫」はデビューから7年連続、「ひとめぼれ」は4年連続12回目の特Aの評価を得ました。ちなみに、「つや姫」は宮城県産も特Aにランクされ、その実力が高く評価されています。
 残念だったのは「はえぬき」です。これまで22年連続特Aを獲得し、魚沼コシヒカリと並び称せられてきましたが今回はAランクに下がってしまいました。その理由は公表されていないためわかりません。「はえぬき」はコシヒカリとは異なるおいしさから消費者からの人気は高く、生産者からは作りやすさから評価も高いすぐれものです。29 年産に向けて”捲土重来”を期する。

 つや姫構造 - コピー.jpg DSC_1384.JPG
つや姫おいしさの秘密は海綿状構造にある 


  

 

(2017年2月24日 11:50)

28年山形県産米、つや姫、ひとめぼれ「特A」

食味ランキング.jpg 日本穀物検定協会は2月23日、平成28年米141銘柄の食味ランキングンを公表しました。山形県からは、「はえぬき」、「つや姫」、「ひとめぼれ」、「コシヒカリ」の4銘柄が出品され、県産ブランド米「つや姫」はデビューから7年連続、「ひとめぼれ」は4年連続12回目の特Aの評価を得ました。ちなみに、「つや姫」は宮城県産も特Aにランクされ、その実力が高く評価されています。
 残念だったのは「はえぬき」です。これまで22年連続特Aを獲得し、魚沼コシヒカリと並び称せられてきましたが今回はAランクに下がってしまいました。その理由は公表されていないためわかりません。「はえぬき」はコシヒカリとは異なるおいしさから消費者からの人気は高く、生産者からは作りやすさから評価も高いすぐれものです。29 年産に向けて”捲土重来”を期する。

 つや姫構造 - コピー.jpg DSC_1384.JPG
つや姫おいしさの秘密は海綿状構造にある 


  

 

(2017年2月24日 11:50)
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