国内最古の鉄橋を走る
山形県白鷹町、背後にそびえる残雪の朝日山系、眼下を滔々と流れる最上川、満開の桜、その風景を縫って走る山形鉄道フラワー長井線。ビューポイントは何と言っても一世紀を超えても活躍を続ける最上川橋梁です。春爛漫の長井線を紹介しましょう。
山形県白鷹町、背後にそびえる残雪の朝日山系、眼下を滔々と流れる最上川、満開の桜、その風景を縫って走る山形鉄道フラワー長井線。ビューポイントは何と言っても一世紀を超えても活躍を続ける最上川橋梁です。春爛漫の長井線を紹介しましょう。
4月21、22日、山形は最高気温29.2℃、28.4℃を記録、2日連続しての夏日となりました。この暑さで15日に播いたアスク試験田のタネは一斉に芽を出しました。出芽です。同日に播いたこの指とまれの平吹さんのハウスでは芽が盛り上げた土を灌水で落とす作業が行われています。
出芽から一枚目の葉が出る頃までの生長は、タネに蓄えた養分にたよっていますが、2~3日もすると根は土から養分を吸い、葉は太陽の光を浴び自力で生長します。離乳期と呼んでいます。ハウス内は瞬く間に緑のじゅうたんへ変わります。苗はこの頃が風や低温に弱く、保温マットの除覆、ハウスの開閉、灌水などのこまめな管理が続きます。
田んぼではトラクタがエンジン音を響かせ、春耕が進んでいます。試験田の耕起も終わりました。米作りには大型連休はありません。耕起が終わった田んぼには最上川の雪解け水が勢いよく注がれ、5月中旬には田植えを迎えます。いつもながらの変わらぬ季節の移ろいを米づくりから感じます。
一斉に出芽したアスク試験田 芽が盛り上げた土を落とす(平吹正直さんのハウス 4月23日)
春耕始まる(山口泰弘さんの田んぼにて 4月23日) 耕起を終えたアスク試験田
開花期を迎えたサクランボ(4月19日)
春真っ盛りを迎え、山形の里は桜花の後を追うかのように果樹の花々で覆われます。その先頭を切るのが山形を代表する”サクランボ”、地元では”おうとう”とも呼んでいます。今、開花期を迎え、園地いっぱいに桜よりは一回り大きな純白の花が咲き誇っています。例年よりは生育が進んでいるとのことで、生産者は人工受粉の作業に追われています。深紅の実が熟れるのは6月中頃ですが、一足早くハウスサクランボ「佐藤錦」が首都圏へ出荷されています。今年も、山形名産をご賞味ください。
花冷えの4月15日、社員がアスク試験田のタネ播きをしました。試験田用に播いたのは酒造好適米品種「羽州誉」、「龍の落とし子」、「山酒4号(玉苗)」、「酒未来」、「改良信交」、「酒の華」の原々種と作柄・品質調査用の種子です。試験田は平成17年にスタートし、本年で14年目です。
原々種は前年に選抜した一品種を5系統に分けて手播きします(写真右)。原々種は基本になるタネですから、一粒たりとも他品種の種子が混入しないよう細心の注意を払いながらの作業です。
隣の作業場では、この指とまれの平吹正直さんたちの山形ハーベストが大勢では種作業を行っています。それはそれは賑やかです。3日間で、酒造好適米「羽州誉」、「龍の落とし子」、一般米「はえぬき」、「つや姫」、「雪若丸」、「コシヒカリ」を約9000箱(約45ha分)播くとのこと。
は種した育苗箱はハウス内に並べ、保温マットを被覆します。田植えまでの約一ヶ月間、灌水、マットの被覆・除覆、ハウスの開閉など、毎日の天気とにらっめこしながらの育苗管理が続きます。
桜の開花宣言後、山形は花冷えが続いています。昨日は最高気温6.5℃、最低1.6℃、今日も小雨です。
4月2日に塩水選したアスク試験田のタネもみは、浴槽のような大きなポリタンクで浸漬中です。”浸種”と呼んでいます。蛇足ながら、春先の田んぼのあぜ道や水路に咲く小さく白い花、タネツケバナと呼ばれています。花の名は、農家はこの花が咲くとタネもみを水に漬けたことに由来するとか。
タネもみを水漬けする目的は、もみに十分な水分を吸収させ、またもみの表面に含まれている発芽抑制物質を除去して、一斉に発芽させることにあります。タネもみが酸欠にならないよう、水はポンプで循環します。
タネもみは風乾重の約15%を吸水したときから胚の活動が始まります。浸漬水温は吸水しても低温のために発芽できない10~13℃が適温で、すべてのタネもみに十分吸水させることができます。浸漬期間は積算水温で120℃、おおよそ10日間程度です。十分に吸水したもみの外観はアメ色に変わり、胚芽は新しい芽生えの活動の準備が整えられるのです。
浸漬を終えると、芽だし(催芽)をし、4月15日ころからタネ播きが始まります。
残雪の蔵王を背景に早春の花々が妍を競う(松ケ丘公園にて)
桜花は咲き始め
昨日は二十四節気の一つ清明。春の花々が咲き始め、万物が生き生きしてくるころとされています。アスクの近くの公園では、白梅、紅梅、サンシュウなどの早春の花々が残雪の蔵王山を背景に、妍を競うかのように咲き誇っています。そしてこれらの花を追うかのように桜の開花が4月4日、平年より11日も早まりました。この記録は1953(昭和28年)からの観測史上で2002(平成14年)4月3日に次いで2番目に早い記録とのこと。
今日6日は花冷え、週末は雪模様と予報されています。山形の桜の見ごろは来週というところでしょうか。
3月30日現在の生育状況の観察記録、写真、気温データがカイタルから送られてきました。
それによると、カイタル(K1~K4)の3月下旬の最高気温が29℃、最低気温が15℃、カイタルより北のデヘラドゥ-ン(D1)の最高気温は25℃、最低気温は12℃、両地域とも3月6半旬から気温は高くなってきました。
田植え後40日の生育状況は、写真中に数字で示しています。上段が草丈(cm)、下段が茎数(本/株)です。試験区でバラツキが大きく、K2、D1は良好ですが、K4は極端に遅れています。その原因はわかりませんがそれでも前回の報告より草丈で10cmほどは伸びています。ちなみに、山形の「はえぬき」の生育は、田植え後40日で草丈40cm、茎数25本/株が標準的です。
4月に入ると、気温はさらに上昇し、最高気温は40℃近くにもなると言われています。今後の生育はどう推移するでしょうか。
ここ数日、山形は春の陽気に包まれ、山々の残雪の白さが一層輝きを増しています。
この陽気の下、クロ塗りを終えて休む間もなく2日、この指とまれの平吹正直さんが酒米の原種種子「羽州誉」、「龍の落とし子」、「改良信交」の塩水選作業を行いました。高3の息子さんも手伝う、ほほえましい平吹家伝統の光景です。
塩水選は、充実したタネもみを選ぶ方法の一つで、明治15年(1831年)頃に考案され、現在まで引き継がれてきました。その原理は至って単純、水10リットルに塩2.6kgを入れ比重1.13の塩水を作ります。この塩水にタネもみを浸すと、充実した重いもみは沈み、粃や軽いもみは浮きます。”おいしい酒を醸す米づくり、その基本中の基本が重いタネもみを選ぶ”ことにある、と言っても過言ではありません。さあ、今年の米づくりが本格的にスタートしました。
ハリアナ州カイタルで2月22日田植えをし、1か月過ぎた3月22日現在の生育状況の写真と、この間の気温データが現地から送られてきました。
それによると、最高気温は平均で26.3℃、ちょうど山形の6月というところでしょうか。最低気温は平均12.7℃と低く、一日の気温較差は13.6℃と大きいことがわかります。天気は30日間のうち、晴れ(sunny)が8日、一時曇り(partly cloudy)が6日、雨と曇り(cloudy with a rain)が2日、そしてHazy Shade of Winterが14日でした。
生育状況は、写真のように試験圃場でそれぞれ異なりますが、草丈は平均すると20cm。メモには、K1~K3、K5圃場はSatisfactory growth of paddy plants、 K4圃場はRice plant tip becomeing dry & yellow とのことです。なお、カイタルより北のデヘラドゥ-ンの棚田での生育(D1)はK1~K5よりは良好に見えます。Good growth of paddy plantsとメモされています。
このように、現地圃場の生育状況は、定期的に送られてくる情報でパソコン上からある程度は把握できますが、ハリアナ州で実際に育っている「はえぬき」を目の当たりにし、触ってみて、田んぼに入って確かめないと・・・・・との不安はあります。次回はどんな写真が送られてくるでしょうか。
(もっとも回数の多かった天気、Hazy Shade of Winter とは?直訳すれば、冬のようにどんよりとした空、それとも冬の陽炎との訳もあるので、陽炎heat weaveが発生するほどの晴れて強い日差しということになるのでしょうか)
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水温む(関山大滝 東根市 3月24日)
雪解け水が白いしぶきを上げ勢いよく滝を流れ落ち、水ぬるむ春を感じさせます。
今日の山形は青空が広がり、田んぼではトラクターのエンジン音が響き渡っています。この指とまれグループの山口、平吹さんのクロ塗作業です。今年の米づくりがスタートしました。トラクタ-にセットしたクロ塗機が100メートルのクロをたちまちのうちに、壁を塗ったように黒く仕上げていきます。
米作りの作業の中で、水管理に要する時間は20%と大きな割合を占めます。経営規模の大きいこの指グループは田んぼが分散しているため、もっと多くかかると思います。
クロ塗作業は、ほどよく湿った田んぼの土を写真のようにクロに塗り付けることで、畦畔からの水漏れを防ぎ、水持ちを良くします。高品質米を育むには、きめ細やかや水管理が決め手です。クロ塗はそのための欠かせない大切な作業でもあります。
春風の下、今年の米づくりが始まりました(3月26日 山形市郊外)