あぜ道日誌

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日照不足いつまで

nissyouzikann.jpg 8月に入ってから山形も日照不足が続いています。県内の8月1日から20日までの日照時間の積算値を平年値と比較すると、村山地方が70%ともっとも低く、次いで、置賜地方で75%、最上地方(最上町除く)84%、庄内地方97%となっています。庄内はほぼ平年並みなのに対し、宮城県境の最上町は46%と低い状況です。もっとも、太平洋岸の仙台市が14%、相馬市が9%、というのに比べれば山形県は別世界とも言えるでしょう。もし、この気象が7月だったら!、平成5年の冷害の再来になったかもしれません。
 この日照不足、いつまで続くのでしょうか。米の作柄や品質への影響など気になりますが、予報によれば今週末からは夏らしい天気とか。そうすれば、山形県では作柄にはほとんど影響ないと思われます。ただし、粒の大きさ、心白発現、タンパク含有量など酒米品質への影響は一般米とは異なると考えられます。登熟期間の気温と酒米品質との関係は、JA金山酒米研究会の事例等から明らかにされていますが、日照との関係は判然としません。本年産の酒米サンプル調査から知見が得られればと思っています。


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アスク試験田の酒米は丈は長めですが登熟の進みは例年どおり(8月20日

 

(2017年8月21日 10:57)

田んぼアートに初秋の気配

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 山形県米沢市の小野川温泉近くの田んぼに、戦国武将伊達正宗の若き日の馬上姿が浮かび上がっています。田んぼをキャンバスに、葉と穂の色が異なる複数の品種を植え付けた「田んぼアート」です。正宗公は25歳まで米沢で活躍し、今年がその生誕450年に当たるとのこと。若々しい姿を、「つや姫」の緑と、古代米の紫、黄、赤、白、の4色で描いています。
 田んぼを吹き渡る風にそよぐ稲穂はもう初秋の気配、いつもより早い秋の訪れに正宗も驚いているかのようです。ここ一週間ほどはぐつついた天気が続くとのこと、稔りの盛期を迎えている稲、稔りが遅れ無ければよいのですが。

(2017年8月16日 10:12)

雄町サミット、生産者と杯を交わす

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あいさつする弊社櫻井専務 生産組合の代表者の皆さん
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194点を審査   若き後継者岩藤龍穂(左)

 酒造好適米”雄町”、生産者、酒造会社、岡山酒造組合、JA全農おかやま、アスク、そして雄町の酒を愛する「オマチスト」が一堂に会し、第9回雄町サミットが8月8日、ホテルグランドパレス(東京)で盛大に開催され、全国から集まった194点の雄町が醸す銘酒を堪能しました。
 雄町は慶應2年(1866)、備前国雄町村の篤農家岩本甚造翁が育成、150年にもわたって岡山県を中心に作られてきました。雄町は生産者泣かせの品種です。丈が長いため倒れやすいからです。このため、作付が昭和48年には3haまで激減、幻の酒米とまで呼ばれました。
 その後、蔵元からの強い要望、生産者や関係者の努力で今では生産量全国4位まで見事復活、その中心の一つが岡山県赤磐市「赤坂特産雄町研究会(岩藤英彦会長」です。アスクは研究会が栽培する雄町の品質を毎年調査し、品質向上の一助を担っています。そうした縁もあって、岩藤会長をはじめ後継者の龍穂さんら、生産者の皆様と杯を交わし楽しいひと時を過ごすことが出来ました。
 本年もまた研究会が汗し作った雄町の品質を調査します。サミットで出会った生産者の陽に焼けたお顔を思い浮かべながら。

(2017年8月10日 10:21)

「ヤッショ、マカショ」、山形花笠まつり

山形花笠まつりが5日に開幕、無数の花笠と踊り手たちが優雅に、力強く舞い、蒸し暑い夏の夜を華やかに彩っています。まつりが終わる7日は立秋、田んぼを吹き渡る風にそよぐ稲穂にも秋の気配を感じます。
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(2017年8月 7日 15:19)

"酒米の里金山"出穂期を迎える

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 気温は6月が低温、7月は一転して高温で経過(黒折れ線) 出穂を迎えた酒米の里(8月4日)
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穂揃い期の出羽燦々(松澤さん圃場にて)  花水管理(丹さんの圃場にて)

 8月に入り、酒米の里金山の酒造好適米”出羽燦々”が一斉に出穂を迎えています。金山の稲生育は、6月の低温の影響で遅れていましたが、7月上・中旬の高温で挽回、出穂は平年より2日ほど早まっています。稲は今がもっとも水を必要とすることから、田んぼには”花水”が注がれています。これから約1か月間、品質の向上をめざしての周到な管理が続きます。

 

(2017年8月 5日 10:22)

梅雨明けはいつ?

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 早いもので8月、8月1日を朔日(ほずみ)と呼ぶ姓もあるとか。7月中旬までの猛暑は下旬に入って治まりましたが、東北南部の梅雨明けはいつになるのでしょうか。今日もどんよりと曇り、細かい雨が降り続いています。
 アスク試験田の酒造好適米品種の出羽燦々、出羽の里、雪女神、酒未来、山酒4号(玉苗)は穂が出そろいました。平年の出穂が8月2日ですから、本年の出穂は2日ほど早まっています。
 ここ数日は真夏らしからぬ天気が続き、3日は26℃までしか上がらないと予報されています。出穂したイネは照りつける真夏の太陽を待っています。人様には少々つらいですが。

(2017年8月 1日 13:24)

酒造好適米の早生品種出穂を迎える

DSC_0095.JPG久しぶりに青空が広がり、残雪の月山を眺望(アスク種子田より)
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出穂を迎えた龍の落とし子   気温の上昇とともに一斉に開花

 7月26日、山形は久しぶりに朝から青空が広がり、田んぼの緑が一段と映え、梅雨明け間近かを感じさせます。アスク試験田の酒造好適米の早生品種「龍の落とし子」、「羽州誉」の原原種が出穂しました。平年の出穂が7月29日ですから3日早い出穂です。中生品種「酒未来」、「山酒4号」にも走り穂が見えます。7月に入ってからの猛暑が出穂を早めたのでしょう。
 種子の生産にとって、出穂のチェックはもっとも大切です。これから、毎日暑い中での田んぼ廻りが続きます。

(2017年7月26日 11:19)

アスク試験田の生育状況(7月20日)

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 気象図をご覧ください。山形は7月に入ってから気温はグングン上昇。7月20日までの平均気温は25.7℃です。もし、このままの暑さが7月31日まで続くようでしたら、山形の7月の気温は観測史上第1位を記録するのでは?。ちなみに、これまでの最高は1924年(大正13年)26.2℃、次いで1894年(明治27年)と1918年(大正7年)25.7°、そして直近では2010年(平成22年)25.5℃です。
 この暑さの中でのアスク試験田の生育調査、吹き出す汗を拭き拭き調査した結果は平年並み。全ての品種が止葉(一番最後に抽出する葉)を抽出、7月25日過ぎには出穂を迎えるでしょう。これより一足先に、品種見本の極早生種五百万石は昨年より2日ほど遅く数本の穂を出し(走り穂)ています。
 さて、暑さの生育への影響は?、第5、第4節間と呼ばれる株元の下位節間が伸びすぎるのでないかと心配しています。下位節間は、イネ体を支える下半身のようなもの、伸びすぎると下半身は柔らかくなり、倒伏抵抗性は弱くなります。かつての品種ササニシキがそうでした。現在の品種「はえぬき」、「つや姫」は丈が短いのでこの心配はないと思います。また、酒造好適米「出羽燦々」も丈が長くその懸念はありまりますが、主要作付地の金山は、最高気温は高いものの最低気温が20℃を切っており節間の伸長は平たん部ほどではないと思っています。暑さが早く治まり、この心配が杞憂になることを願っています。 



 

(2017年7月21日 09:33)

4年目の復興支援への酒米づくり

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 福島県浪江町から山形県長井市へと移転した蔵元、鈴木酒造店長井蔵が地元の米生産者と酒米づくりに取り組んで4年目になります。
 7月14日、蔵元、生産者、アスクが酒造好適米「出羽燦々」、「出羽の里」、「亀の尾」の青田を巡回しました。この日の長井の最高気温は33.3℃、強烈な真夏のような陽を浴びながらも、朝日連峰から流れ込む清冽な水の流れに涼しさを感じます。酒米づくりを手掛けて4年、作り始めた頃とは違って、中干し中の田んぼの生育はきれいにそろっています。草丈、茎数、葉色を調査し、お互いの田んぼの生育状況を見比べながら、穂肥の時期などの検討をしました。
 長井蔵は平成28酒造年度全国新酒鑑評会では金賞に輝きました。生産者の意欲に育まれる酒米は、蔵が醸す芳醇な酒となって、復興への強い絆になっています。

(2017年7月15日 12:06)

"猛暑"、ゆびきりげんまん青田巡回

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指切りげんまんの皆さんと代表の指村貞芳さん

IMG_20170711_192324.jpg 最高気温35.3℃、猛暑日の7月11日、JA新庄もがみ酒米研究会”ゆびきりげんまん”(代表指村貞芳さん)14名と、JA,アスクの関係者が酒造好適米「出羽燦々」、「美山錦」、「雪女神」の青田を巡回しました。メンバーがお互いの田んぼを見て回り、穂肥(出穂前25~20日の追肥)の適期を判断します。
 中干し中の田んぼに入って、草の長さ、茎の数、葉の色の濃さの調査と幼穂の確認をします。この調査を生育診断と呼んでいます。粒を大きくし、タンパクが低い高品質の酒米づくりにこの診断は欠かせません。
 診断の結果、生育は草丈が62cm、葉色(SPAD)が39でほぼ指標値並み、 また、メンバーによる生育のバラツキは小さくそろっています。ただし、この高温で、第5節間が長めに感じました。この節間が長いと倒伏しやすくなります。このため、穂肥はN成分で1.5kg/10aを7月13~15日頃に施用することにしました。
 グループが酒米づくりを手掛けて8年目、着実に品質重視へのイネづくりに変わってきたことを実感します。大汗をかきながらの青田巡り、直会が大いに盛り上がったのは言うまでもありません。
 

(2017年7月13日 11:00)
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