酒米について
酒米生産の栽培ポイント(JA金山酒米研究会の調査データから)
近代化社会の産業は、瞬時に競い合う激しい環境の中で営まれていますが、稲作の世界は一年を一周期とする、比較的ゆったりとした時の流れの中にあります。酒米は麹菌、酵母菌との複雑な係わりの中で日本酒を醸すため、それ相応の評価を得て安定的な価値を定着させるまでには長い歳月を要します。
そのため、酒造適性の高い酒米品種は何十年あるいは百年超の時の流れの中で育成され、首座を成し続けています。しかし、今日では稲作の中の酒米(酒造適合米)の作付割合はごく少数(全稲作面積の約0.8%)となったため、真正面から酒米を研究し取組んでいる方が少なくなってきています。
アスクは日本酒文化の基本でもある、大地を根ざす稲作を生真面目に取組み、専門の先生より指導を請いながら毎年酒米適性調査を重ね、酒米生産者、酒蔵や杜氏へ適切なデータを公示しています。また、酒米原種保全、種子育成を行ないながら、情熱的な酒米農家と共に良質な酒米作りのために「ASK稲作研究会」として生産活動を行っています。また、次世代の酒造適性米を求めて積極的に品種改良に取組んでいます。
取扱い品種一覧
美山錦 | 山酒4号 |
山田錦 | 愛山 |
改良信交 | 出羽燦々 |
出羽の里 | 酒未来 |
羽州誉 | 酒こまち |
雄町 | 龍の落とし子 |
豊国 | 亀粋 |
五百万石 | 八反錦 |
京の華 | 山田穂 |
弁慶 | 短稈渡船 |
白玉 | 野条穂 |
吟のさと | 神力 |
酒米精米
味、香り豊かな日本酒を醸すには、より純度の高いデンプン質の原料白米(特にタンパク質含有の少ない原料白米)が求められます。そのため、玄米の表皮部分から中心部に向って50%、60%、65%と削り込む必要があります。これが、特殊な精米機を使って行なう酒米精米作業です。
酒米(酒造好適米)は一般うるち米と異なり、原料白米の中に麹菌が侵入し繁殖しやすいように中心部のデンプン質構造が隙間の多い構造(心白)になっている。柔らかい心白部分を崩さず、硬いデンプン質部分を一皮残して原料白米を商品化すること(原形精米、扁平精米)が酒米精米事業です。
アスクは芳醇な日本酒を醸すための条件を原料白米に求め、条件を満たすための実践を酒米事業として真剣に取組んでいます。