高品質の酒米づくりは充実した種子 から

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 酒造好適米品種「羽州誉」の生産者、平吹正直さんは毎年4月1日、恒例になっている塩水選作業を行っています。酒米を生産して21年目になります。高品質酒米の生産の一歩は、充実した種もみからが平吹さんの変わらぬ姿勢です。
 塩水選技術が生まれたのは明治15年(1882)の144年前です。福岡県勧業試験場長であった横井時敬によって考案され、泰西(西洋)農学導入の成果第1号の技術と言われています。山形県には明治26年に導入され、東田川郡米作改良方によれば、「種子を塩水選となすこと。水1斗に塩一貫二百匁の割合として能く之を撹拌し、然る後塩水の適度をみる中等の鶏卵を入れ其の卵の塩水中間に浮かぶを度とす。」 
 スマ-ト農業の推進が喧伝されている今、塩水で充実した種もみを選ぶ、という技術は稚拙に見えるかもしれません。しかし、塩水に沈んだ一粒一粒の種子はたくましい苗に生長し、気象変動に強い高品質の米を育むのです。

2026年4月 2日 11:22