アスク試験田における酒造好適米品種の玄米品質と気温との関係(5)
5 出穂後気温と玄米タンパク質含有量
出穂期前後の日平均気温、最高気温、最低気温を24区分のいずれかと有意に高い相関があったのは上図に示したように雪女神の出穂後30日間の平均気温のみであった。一方、本ブログ(2024年4月3日)では、県内酒米産地の酒造好適米品種の玄米サンプルを込みにしたタンパク質含有量は8月中旬の平均気温と正の高い相関がみられ、なかでも雪女神で相関係数が高いことを報告している。
このように、雪女神はアスク試験田と県内産地とで、出羽燦々と出羽の里より、出穂後の気温とタンパク質含有量との関係が高いことを示した。
米のタンパク質含有量が増加する要因として、①窒素施肥量、②出穂期のイネ葉身の窒素量、③土壌環境、④出穂後気温、⑤出穂後気温以外の気象環境がこれまでに報告されている(高橋ら:醸協 118-7)。これらの要因のうち、④の出穂後気温との関係については、出穂後気温が高いと地温が高まり土壌窒素の無機化が進み、稲体窒素濃度が高まりタンパク質含量は高くなるとの報告がある一方、出穂後気温はタンパク含有量には影響しないとする事例も報告されている。
雪女神の出穂後平均気温とタンパク質含有量との関係が出羽燦々と出羽の里より高いのは、雪女神は出穂後20日間の高気温によって玄米の長さと幅が減少し小粒化しやすい(次回)ことと関連するのでないか。
2025年8月 5日 13:38








