良質酒米生産に向けた栽培技術のポイント(9)

YS30.jpg S30: 高品質のための施肥法は、つや姫、雪若丸のおいしい米づくりと同様である。もみ数確保、もみ殻形成にもっとも影響する穂肥については窒素成分量で1.5kg/10ア-ルが適量とされているが、生育量や葉色をみて加減する。施肥量が多い、施用時期が遅れると千粒重は高まるが、玄米タンパク質含有量は高まる。
YS31-1.jpgYS31-2.jpg S31-1,S31-2:葉色による穂肥時期、量を診断することを"穂肥診断"と呼んでいる。ゆびきりげんまんグル-プは穂肥期頃の7月10日前後に毎年グル-プ全員の圃場を巡回し診断している。①まず、幼穂形成期頃の7月10日に草丈、茎数、葉色、幼穂の有無を調査する。②葉色の指標値は37(出羽燦々)とし、茎数、草丈の生育量をも勘案して穂肥量、時期を判定するが、施用量は1.5kgを超えない範囲としている。②次に、穂揃期に葉色を測定、タンパク含有量の指標値7.3%より高めない葉色の指標値35であるか確認する。もし、この値より明らかに高い場合には、次年度に向けての穂肥対応を再検討する。

2024年3月25日 09:53