アスク試験田の酒造好適米品種の品質良好

気象図.jpg千粒重・タンパクの推移(アスク).jpg

 令3年産アスク試験田の酒造好適米品種(美山錦・出羽燦々・出羽の里・羽州誉・龍の落とし子・山酒4号(玉苗)・酒未来の8品種)の作柄、品質について、現在データを取りまとめています。それらデータの中で、玄米千粒重は8品種平均で26.7g、中生群平均値で27.7g、試験開始(平成17年)以来最も高い値となっています。また、玄米タンパク質含有量は6.7%(総平均)で平23年産依頼久々に7%を切りました。
 千粒重が高くなった要因の一つには、上の気象図に示したように、7月4~5半旬(穂孕期間)が多照で経過したことで、モミ殻が大きく形成されたことにあるのでないか(本ブログ10月12日)。大粒化にともなって、タンパク質含有量は低下したのでないか。
 なお、大粒化と低タンパクは県内の酒米産地(金山酒米研究会、新庄市指切りげんまん、山形市この指とまれ)のサンプル調査でも同様です。ここ数年間の酒米品質は、千粒重低く、タンパクは高い傾向が続いていました。
 間もなく県内の蔵元からは新酒が出回ります。高品質の県内産酒米が醸す芳醇な香を楽しみにしています。

2021年12月 3日 10:23