冬の訪れとともに酒米品種の種子調製

DSC_0760.JPG    蔵王連峰は雪景色(11月11日、アスク試験田から)
 11月11日の朝、山形市郊外の山々は新雪に覆われ、冬の訪れを告げています。例年、この頃に始まるのが、アスク種子田で収穫した酒造好適米品種の種子調製作業です。
 アスクが取り扱っている酒造好適米品種は「羽州誉」、「龍の落とし子」、「山酒4号(玉苗)」、「酒未来」、「改良信交」、「ASK愛山」、そして「キヨニシキ」、「はなの舞」の原々種(令和3年原種生産用種子)と原種(同生産者用種子)、これ以外にも「酒の華」、「雪化粧」など、実に多様です。
 これらの種子生産を一手に担っているのが「この指とまれ」の山口泰弘、平吹正直さん、種子生産を手掛けて16年目になります。二人が工夫した種子調製の施設は、フレコンを持ち上げるフォークリフト、籾の芒(ぼう)、枝梗(しこう)、ワラくずを取り除く脱芒機、充実したもみのみを選別する回転型選別機、昇降機、秤をつなぎ合わせたもので効率的に作業を進めます(写真左)。一品種の作業が終えるごとに丁寧な掃除は欠かせません。作業は4日ほど続きます。原々種子の調製は脱芒機に2.2mmのグレーダーを取り付け、きれいに効率的に精選します(写真右)。
 種子は20kgずつ紙袋に詰め、来年3月に酒米生産者のもとに届けられます。その量は5000kg、”山形の地酒”、それを支えているのが二人の地道な取り組みにあると言えるでしょう。

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2020年11月12日 09:51