さつき冷えにめげず新葉伸びる

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5月14日に植えたアスク試験田の苗はさつき冷えにめげず新葉が伸長
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さつき冷えをもたらした気圧配置(5月21日)

 5月14日にアスク社員が田植えした試験田の苗は植え付け後の好天に恵まれ活着(苗が根付いて再び生長を始めること)が早まり、新葉がまっすぐ空に向かって伸びています。と安心したのもつかの間、5月4半旬から一転して低温が入り込み、4月中旬並みの気温に逆戻りしました。5月20,21日はオホーツク海に高気圧が、太平洋岸に低気圧が強く張り出し、典型的なヤマセの気圧配置となり、太平洋から冷たい東風が吹きこみました。このため、奥羽山脈の切れ間に位置する最上町向町の平均気温は8.0、8.5℃、尾花沢市で8.8、9.6℃、山形市で9.9,10.6℃まで低下しました。
  植えたばかりの苗が根付き生長する限界温度(活着限界温度)は日平均気温で13℃以上ですから、ここ数日の気温はこの温度より低く経過しました。低温対策は、田植えを一時休む、植えた苗は深水で保温するなどです。試験田もいつもより深水にしています。
 活着が低温で障害を受けると分げつの発生の遅れ、出穂期の遅れで収量まで影響する(第1種冷害、遅延型冷害)事例がこれまでにもありました。冷害は忘れたころにやってくる”、蓋し、先人の教えです。田植え後の周到な水管理が対応の決め手です。

2020年5月22日 09:53