令和元年産 酒米品種の検査数量

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 令和元年産米の農産物検査結果(元年12月31日現在)のうち醸造用玄米の品種別数量を示したのが上図です。全国の産地品種数は122、その中で山田錦の数量がダントツで全検査数量89405トンの37.7%を、次いで五百万石17315トン(19.4%)、3位が美山錦6465トン(7.2%)、3品種で70%近くを占めています。この品種構成は10数年来変化していません。
 山形県の品種別検査数量は3427トン、うち出羽燦々が1599トン(46.7%)、美山錦621トン(18.1%)、出羽の里540トン(15.8%)、雪女神316トン(9.2%)となっています。アスクが独自に種子を生産している酒未来、山酒4号(玉苗)、羽州誉、龍の落とし子、改良信交の5品種全量では329トン、9.6%をしめています。
 一方、県内産の等級は1等以上の等級比率は上位4品種では88~98%と高い値を示しています。これに対し、平たん部に作付けした羽州誉、龍の落とし子の早生品種は出穂後の高温で小粒化したこと、酒未来、山酒4号の中生品種は高温による腹白型心白粒の発生が多かったことから等級は下がりました。酒米の品質には、外観上からは大粒であること、心白が粒の中心部にあることが求められますが、この品質特性は、出穂後の高温で低下すると言われています。中山間地に比較して、高温に見舞われやすい村山、庄内の平たん部での酒米の品質向上に、出穂直後の高温対策が決め手になることを痛感させられました。
   

 

2020年3月 2日 14:47