山酒4号(玉苗)を酌み交わす

 18日、酒造好適米品種”山酒4号(玉苗)”の生産者、かほく酒米研究会が寒河江市の老舗”陣屋”で総会を開きました。会には奥山喜男会長ら生産者、研究会を支援する山崎商事、山米商事、アスクが集い本年の作柄について語り合いました。
 山酒4号(玉苗)は、地元村山農業高校(旧)の生徒らが交配育成し、昭和58年に誕生した酒造好適米品種です。本年産は河北町を中心に110トン(検査数量)の生産量となっています。また、山酒4号(玉苗)の使用蔵は県内4蔵、北海道から佐賀県が8蔵です。
 さて、本年産の品質概要は図に示してように、玄米タンパク質含有量は平均7.5%でやや高め、玄米千粒重は平均26.4gでやや低め、また整粒歩合も低く、本年産の品質は総じて「やや不良」とみられました。
 その要因は、出穂後20日間の平均気温が27℃と高く経過したことから、①腹白型心白粒の発現が多いこと、②玄米粒の長さ、幅の肥大が抑制されたこととみられます。厚さは登熟後期が適温・多照で経過したことから肥大は良好でした。研究会は穂肥の施用や刈り取り期には圃場を巡回するなど、品質向上に努力していますが、今年の夏の暑さには勝てなかったようです。
 総会後の懇親会は秀鳳酒造場の「玉苗純米大吟醸」で乾杯、玉苗が醸す馥郁とした香りを楽しみ、酌み交わし、来年に向けての米談義に花を咲かせた夜のひと時でした。
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2019年12月20日 10:05