アスク試験田酒米品種の作柄解析(令1年産-4)

令1年試験田収量・構成要素.jpg            アスク試験田の収量・収量構成要素の平年比較

 山形は本格的な雪に見舞われることもなく、穏やかな年の瀬です。アスク試験田の調査が終了、その概要は上図のとおりです。グラフで黒棒が本年値、白棒が平年値(平成18~30年の平均値)です。面積当たり収量は、収量構成要素である㎡当たりもみ数(㎡当たり穂数×一穂もみ数)、精玄米粒歩合(総もみ数に対するふるい目幅2.0mm以上の玄米粒数の割合)、玄米千粒重を掛け合わせたものです。図から分かりますように、収量は品種によってそれぞれ異なりますが、全品種の平均で59.3kg/aで平年比103でした。玄米千粒重は、全品種とも平年よりやや低下しました。
 山形県の本年の10アール当たり収量は627kg/10a、作況指数105で全国1位と発表されていますが、試験田の酒米品種は千粒重が低下したことで収量は低下したと言えるでしょう。また、品質も低下したことから(前報)、試験田における本年産米の作柄は総じて「やや不良」とみています。来年に期待しましょう。

2019年12月24日 10:10