アスク試験田(酒造米品種)の生育(7月20日)

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日照と千粒重.jpg


 7月中旬の気象は、気温は平年並み、日照時間はやや低めで経過しました(山形市)。20日現在の生育は上の図表のとおりです。生育は8品種総平均で草丈、茎数ともに平年比94%、葉数は平年並み、葉色も平年並みとなっています。
 早生品種は止葉が抽出し、主稈総葉数は12葉の平年並み、極早生の「はなの舞」は出穂始めを迎えています。
 生育状況はおおむね平年並みですが、気になるのが7月に入ってからの日照不足です。7月中旬は幼穂が育ち、モミ数、モミの大きさが決まる大切な時期です。そこで、平成17年から30年までのアスク試験田における7月中旬の日照時間と玄米千粒重との関係を調べました(右図)。 
 図から、7月中旬の日照時間と千粒重には比較的高い関係があることがわかります(図中黒丸)。ただし、日照時間が多かった平23,29年(青丸)と平27、28年(赤丸)は除いています。前者は9月上旬の登熟後期が低温、後者は同時期が高温によって千粒重が低下したためです。本グラフに本年の日照時間32時間をプロットすると、千粒重は26g?、すなわち、アスク試験田のデータからは、日照不足によりモミが小さく形成され千粒重は高まらないのでないか、と推察されます。
 今週末には梅雨明けと予報されています。今後の好天が、モミにいっぱいのでんぷんを詰め込むことを期待しています。

2019年7月22日 10:26