県内5月の気温、観測史上最高を記録

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試験田の生育状況(5月27日)
 山形気象台によると、27日は県内各地で5月の気温が観測史上最高を記録しました。高畠町35.2℃、米沢市34.7℃山形市34.1℃など、22観測地点のうち、16地点が最高記録を更新しました。
 アスク試験田の苗は田植え時に本葉2.5~3.0葉だったのが、5葉が伸長しています。午後4時に試験田の水温を計ると36℃、苗はぬるま湯に入っている気持ではないでしょうか。田んぼに入ると、泥特有のにおいがします。
 さて、山形の米づくりの基本は、田植え後の早い活着と一次分げつの発生にあります。このため、水管理は例年なら日中は浅水に、夜間は深水に保ち水温の上昇を図りますが36℃は高すぎます。この時期に水温が高すぎると、草丈の伸びが優先し分げつの発生は抑制されるからです。高温の記録更新は、平たん部の田んぼでは分げつ発生が抑えられるなどのマイナス影響があるとしても、田植えが終わったばかりで冷たい雪解け水が入り込む中山間部の田んぼでは逆に恵みかもしれません。
 これまでに、山形県では田植え後の低温によって活着や分げつ発生が抑制され、作柄にまで影響した事例はありますが、高温の影響は寡聞にして知りません。試験田の生育を通じて確かめてみよう。

 

2019年5月28日 10:25