アスク試験田、今年の酒米づくりスタート

原原種子の調製.jpg20190207091602922_0001.jpg  2月半ば、”光の春”を感じるとともに、今年の米づくりが冬の眠りから目覚めます。アスク試験田では種子の準備が始まりました。
 さて、山形県の酒造好適米の産地品種銘柄は上の表とおり14品種で(平成30年)、昨年収穫された酒米はいま、県内外の蔵で芳醇な酒を醸していることでしょう。新酒が出回るのが楽しみです。 これらの酒造好適米品種のうち、アスク試験田で種子を生産しているのが、「羽州誉」、「龍の落とし子」、「酒未来」、「山酒4号(玉苗)」、「改良信交」です。これ以外に、「雪化粧」、「はなの舞」の一般米も生産しています。
 アスクの種子生産は原々種⇒原種の体制で、試験田で原々種を、この指とまれの山口泰弘さんと、平吹正直さんの両名の田んぼで原種を生産しています。そして、原種種子は酒米生産者へと直接配布されます。
 原々種の生産は、その量が少量であること、他品種とのコンタミを防ぐため、播種・田植え~収穫・乾燥まで手作業、唯一、脱穀・脱芒作業が機械作業です。 
 いま作業をしている原々種子の調製手順を写真で紹介しましょう。
①原々種は一品種5系統で、収穫期に系統ごとに20穂を選抜。
②系統ごとに一穂ずつ手作りの器械(千歯のようなもの)で脱穀。
③④脱穀した種子には芒や枝梗が付着していることから、もみをビニールシートにくるんで50回ほどもんで脱芒。
⑤⑥脱芒したままでは、粃、ワラ屑が混入しているので、2.1~2.2mmの篩にかけて、精もみを選別。
⑦精もみを系統ごとに袋詰め。
これで完了です。
 調製作業は一週間ほど続きますが、それが終われば、作業計画、生産者との打ち合わせなどなど、今年の試験田での酒米づくりがスタートしました。

2019年2月 7日 09:54