インドハリアナ州のあぜ道から(1)

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  あぜ道日誌を2週間ほど休み、新年早々インドまで足を延ばしてきました。 あぜ道日誌では1915年、20回にわたって、西ベンガルでの日本米づくりの奮 闘記を連載しました。今回は、西ベンガルとは反対方向、デリーの北西部ハリ アナ州カイタルでの日本米づくりです。事業は緒についたばかり、生産が可能か どうかまったく未知数です。
 カイタルという地名、ほとんどなじみのない地名 でしょう。冬期間の今は見渡す限りの小麦畑が続いています。この地で山形県の主力 品種「はえぬき」は逞しく生育できるのか。試練はこれからです。
 さて、人口13億人のインドは経済発展にともない日本食の食文化が広がるこ とが期待されます。わずか数%に広がっても、3~4千万人の市場規模になる でしょう。ご存知のように、インドは長粒種「インデカ米」が中心、ハリアナ州は中で も「バスマテイ」という高級米の一大産地です。単収はインドでもトップクラスで3.4トン(もみ)です。 インド国内では現地の日本料理店が必要とする、日本人が食べたい「ジャポニカ米」はほとんど流 通していません。厳しい輸入規制があるために日本からの米の輸出は難しいの です。
  デリー行きの機内で隣り合わせた方は「出張でたびたびデリーに滞在しますが、会社の寮ではおいしい日本米を食べたい」、と語ってくれました。インド各地で汗を流し働いているビジネスマン、その家族、発展著しいインドに滞在する日本人は今後飛躍的に増えると見込まれています。
 将来を見通し、インドで山形の「はえぬき」の生産を成功させたい、西ベンガルでの取り組みを参考にしながら、気候風土をまったく異にす るカイタルでの米づくり、その状況を数回にわたって紹介します。
 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

2018年1月24日 11:38