JA金山酒米研究会"29年産米の品質"
酒米の里金山、田んぼは深い雪に覆われています(12月14日、JA金山長倉潤氏撮影)
図1 タンパク質含有量と千粒重の推移 図2 玄米幅と千粒重との関係
12月半ばというのに県内は平年の3~4倍近い積雪深となっています。14日現在で山間部の大蔵村肘折の116㎝を最高に、西川町大井沢82cm、中山間地の金山町37cm、尾花沢市60cm、平野部でも米沢市61cm、山形市20cm、これから3月まで雪に追われる日々が続きます。
さて、JA金山酒米研究会の29年産「出羽燦々」の品質調査の結果がまとまりました。その概要は次の通りです。生産者の総平均値では
玄米千粒重:27.3g 玄米タンパク含有量:7.5%
整粒歩合 :80.6% 胴割れ粒歩合 :3.4%
となっています。
29年産の品質特徴は、上のグラフに示したように、千粒重が例年より1g、前年より2g近く大きかったことです。その要因が60数名の生産者がふるい目幅を2.0mmから2.1mmに切り替えたこと、加えて、7月中旬の高温多照によってモミが大きく形成されたこと(図2)が考えられます。
出穂後は日照不足が続き、登熟、粒重の低下が懸念されました。にもかかわらず、 研究会は2.1mm選別で品質向上を図った、この果敢な取り組みに改めて敬意を表します。本年産の「出羽燦々」、これまでに増して芳醇な酒を醸すでしょう。
2017年12月15日 09:59