篩目2.05mmでさらなる品質向上へ

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 12月に入っても、県内は雪を忘れたような天気、豪雪地新庄の酒米研究会”ゆびきりげんまん”も拍子抜けしながらJA関係者と3日アスクに集いました。作柄を振り返り、さらなる品質向上を目指す、そして酒米を巡る最新情報を得るためです。
 ”ゆびきりげんまん”は、JA新庄もがみ管内の酒米生産者のグループで結成し8年目、指村貞芳会長の下に酒造好適米”出羽燦々”、”美山錦”の生産に取り組んでいます。本年産”出羽燦々”の品質概況(グループ11名の総平均値)は次の通りです。
  玄米千粒重:25.9g(26.6g)   整粒歩合77.9%(73.1%)
  胴割れ粒歩合:4.1%(6.8%)  心白粒歩合:15.3%(16.3)
  玄米タンパク質含有率:7.4%(7.3%) (   )内は平25~27年の平均値
 本年産は上のグラフに示したように、整粒歩合(赤の折れ線)が高く最高値なのに対し、千粒重(青の折れ線)は26gを切り最低値を示していることがわかります。整粒歩合が高いのは、選別網の篩目幅をこれまでの2.0mmから2.05mmに切り替えたこと、胴割れ粒歩合が低いことによるものです。玄米千粒重が小さかったのは、出穂前15~10日の穂孕期間に最低気温が15℃と低かったためモミガラが小さく形成されたのでないかと考えています。
 ふるい目幅を2.05mmにアップした効果は整粒歩合の向上に確実に表れています。また、これまで高めであった胴割れ粒歩合を低くするため乾燥にも気を遣いました。美酒を酌み交わしながら、品質向上をめざす取り組みに敬意を表し、一層の絆を強めた検討会でした。
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2016年12月 5日 10:59