アスク試験田の成育状況 7(収量・品質)

DSC_0770.JPG試験田収量・品質.jpg       晩秋夕暮れの月山
ふるい目別収量.jpg

 晩秋の夕暮れ、中腹まで雪化粧した月山に冬近しを感じます。アスク試験田の酒造好適米7品種の成育経過等は、本ブログでシリーズとして報告しています。今回は、収量・品質の概要を紹介しましょう。
 品種別の収量・品質を平年値(平成18~27年の平均値、篩目幅2.0mm)と比較したのが右の棒グラフです。本年は白、平年は黒棒で表しています。7品種の総平均値では
    収量:  68.3kg/アール(119%)
    玄米千粒重: 25.3g(99%)
    整粒歩合:  68.3%(-2.6%)
    心白粒歩合: 20.1%(-6.3%)
   玄米タンパク含有率:7.5%(+0.4%)
となっています。
 以上の結果から、試験田は大豊作ですが、整粒歩合が70%を切り、タンパクは高めで品質は残念ながらやや不良です。
 2.1mmのふるい目で選別した収量は、2.0mm選別に対し、早生品種群は8.6%減(平年値16.6%減)、中生品種群は6.2%減(同11.2%)で、2.1mm選別でも多収の結果が得られました。
 酒米の選別をこれまでの2.0mmから2.1mmで、という気運が金山酒米研究会をはじめ本県酒米生産者の間で高まっています。課題は2.1mm選別でどのくらい減収するかです。試験田から得られた結果は、その参考データになると考えられます。詳細な調査と解析は降る雪を見ながら進めてゆきます。

 

 

2016年11月 4日 10:27