"さくらんぼ"たわわに

DSC_0119.JPG 関東地方まで梅雨入りしたとのことですが、山形県内はこのところ穏やかな日よりが続いています。早苗がそよ風にゆれ、サクランボがたわわに実り一段と赤みを増してきました。
 きのう6月5日は二十四節気のひとつ「芒種」でした。芒種とは、イネやムギなど芒(ぼう、のげ、のぎ)のある穀物で、この頃に、タネまき、田植え、ムギの刈り取りをする時期を指すと言われています。
 芒はイネの果実(玄米)を包む頴(えい)、すなわちモミ殻の先端にあるトゲのような突起です。芒の有無や長さはイネの品種によってことなります。一般に、昔の品種は長く、江戸時代末期に誕生した酒造好適米「雄町」は長く白ひげのような芒を持っています。「はえぬき」、「つや姫」のような現在の品種では、播種や収穫に向くように短いか、退化しています。
 コムギやオオムギなどのムギ類の芒はイネよりは長く、とくにオオムギの芒では光合成が活発に行われ、子実生産に貢献する割合が高いと言われています。
 芒種は気象的にみて、梅雨に入り、むし暑くなってくる時期です。かっては、この頃に降る雨をまって田植えが行われたのでしょう。山形の梅雨入りは平年ならば6月12日頃、間もなく山形の6月はサクランボ一色に包まれます。
noge 2.jpg コムギ.jpg オオムギ.jpg
酒米「雄町」の芒は長くて白い  コムギ(左)とオオムギ(右)の芒
 

2016年6月 6日 11:31