インド西ベンガルのあぜ道から(16)

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 昨年、本ブログでは12回にわたり、インド西ベンガル州における日本稲の作付けについて紹介しました。これまでの試作から明らかになったのは、日本稲は雨季作(6~11月)では高温過ぎて1トン(もみ)/haほどの収量しか得られないこと、しかし、乾季のRabiシーズンなら地下水灌漑によって3~4トン(もみ)の高い収量は期待できることです。ただし、農業試験場に委託した試験結果から、短い苗を15cm×15cmの栽植密度で植えることが前提になることも明らかになりました。
 そこで、プロジェクトRは乾季を迎え、試作段階から本格的な作付に挑戦することにしたのです。作付地は昨年と同じ西ベンガル州のほぼ中央、BARDHAMANのBhater地区です。ところが、現地の田植えは、日本のように矩形条に植えるという習慣はなく、ランダム?に植え込むとのこと。このため、矩形植えを理解してもらう、それには”やって見せる”しかない、今回の渡印の目的でもあります。
 まず、15cm間隔に印をつけた紐の張り方、印のところに数本の苗をバックしながら丁寧に植えるなど、単純な作業ですが、理解してもらうまで30分ほどかかりました。一同納得、となれば手植えはお手の物、面白いように進みます。植えこむ本数は実演したよりはかなり多めでしたが。いつものクセがでたのでしょう。
 言葉は通じ合わなくとも、ともに田んぼに入る、そこには国の違いはなく気持ちは通じ合える、そのことを実感した西ベンガルでの田植えでした。
 

2016年1月21日 15:00