この暑さ、品質への影響は!

白未熟.jpg   気温と品質.jpg
登熟期間の高温で発生する白未熟粒

 山形市の8月上旬の平均気温は28.3℃と平年より2.8℃高く経過しました。過去20年間では、平成22年の28.9℃、同11年の28.5℃に次いでの高い値です。
 ところで、8月上旬の気温が高かった年の産米品質はどうだったでしょうか。山形県の一等米比率をみると、いずれも90%を割っています。一般に、出穂後20日間の平均気温が27℃以上では、上の図に示したような背白米、基白米、乳白米の白未熟粒の発生が多くなると言われています。28.5℃を記録した平成22年の一等米比率が75.8%、そして11年が51.8%と著しく低下したしたのも、白未熟粒の発生によるものでした。
 高気温による品質低下を軽減するには、水のかけ流しや落水期の延長で穂温を下げてやることが効果的です。ところが今年は降雨量が極端に少ない。このため、県内の一部の田んぼではかけ流しを自粛するよう呼びかけがなされています。水管理は思うようにはなりません。ここ数日、夜温は少し下がり気味ですが、これからの気象経過が気になります。品質低下が杞憂に終わるよう、祈るだけです。
 

2015年8月11日 13:39