炎天の下での酒米研修会

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雪女神の実証圃にて
 
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 刈り取りは早まる!、 きれいに穂が出そろった出羽燦々

 ”暑い”、8月に入って猛暑日が続いています。今日も最高気温37℃と予報されています。この猛暑をいとわず、山形県の県南、置賜地方の酒米研究会が8月4日、合同での研修会を開催しました。研修会には生産者、蔵人、JA,農業普及課、アスクなどの関係者、総勢50名が集いました。
 スタートは高畠町二井宿の山間にある「雪女神」の実証圃へ。「雪女神」は山形酒104号の系統名で試験され、来年から酒造好適米品種としてデビューします。本品種は、①タンパク質含量が低い、②品質が良い、③高度搗精に対応、④酒質は山田錦と遜色ない・・・・などの優れた特性を生かし、大吟醸酒向けとして期待されています。
 強い日差しの下、「雪女神」は葉色が淡く、出穂したばかりです。この田んぼで作られた26年産米は一等米、千粒重26.4gと大きく、玄米タンパク質含有率はは6.2%で実証圃の中ではもっとも低かったとのこと。ただ、山間の田んぼのため、イノシシ、猿の対策に頭を痛めています、とは生産者の声。 
 次に向かったのが、南陽酒米研究会の出羽燦々の圃場です。穂はすでにきれいに出そろい、黄色味を帯びています。早や、お盆ころの稲の姿を呈しています。とすれば、10日も早く登熟が進んでいることになります。この田んぼを目の当たりにした研究会の皆さんは、驚きながらも一様に”今年の刈り取りは早まる”と。
 大汗を流しながら田んぼめぐりを終えた後、アスクの技術顧問が「酒造好適米品種の特性と栽培」について講演、講師からは、「ここ数年、産米の胴割れが目立つこと、とくに暑い夏は、胴割れしやすい粒が多く発生しやすいことから、適期刈り取りと適正な乾燥が大切」と、データを示してのアドバイスがありました。
 蔵元から信頼される高品質の酒米を作る、それは猛暑に対応したこれから1か月の管理に掛かっている、田んぼを見て実感した暑い日の研修会でした。

2015年8月 6日 11:06