インド西ベンガルのあぜ道から(7)

 現地で調査した翌日、KOLKATAから100kmほど北、BANGLADESHとの国境に近いNADIA県Ranaghatの農業試験場へと車を走らせました。運転手のマナーに肝を冷やしながら。試験を担当しているドクターが途中から一緒です。試験場に到着するや、日曜日にもかかわらず職員の皆様が温かく迎えてくれました。
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試験圃場での成育の見事さにびっくり


 早速試験圃場へ。傾穂期の日本稲の成育ぶりにまずはびっくり、各品種とも日本で栽培しているイネに見劣りはせず、かなりの収量が期待できる、イネをみての第1印象でした。ドクターの報告によれば、
①供試6品種の成育は下表のとおりです。主稈葉数は13~14枚(本葉12~13枚)、播種~出穂までの日数が110日、これは雨季作の50日に比べ2倍も長い。それだけ十分に成長したとみられます。ちなみに、山形ではA品種は110日、B品種は120日ほどです。
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試験の途中結果を報告するドクター   6品種の成育結果と株標本DSC_0077.JPG

②成育は、苗代日数25日苗、栽植密度15×10cm(67株/㎡) の 密植(山形県の栽植密度の平均は20株/㎡)、施肥はN成分 量 で基肥6kg/10a+移植後20~25日1.5kg+移植後40~45日 1.5kgの 組み合わせで良好。
③収量や品質は、収穫後に後日報告。
 以上の結果は、プロジェクトRのアドバイザーと技術顧問の調 査結 果とも概ね一致していました。乾季作の収量アップには、若苗の密植 と多肥が基本であるとのプロジェクトRの考えを裏付け ています。西ベ ンガルの気象の下でも乾季なら”日本稲の成育は 大丈夫”、との思いを強くしました。
 でも自信があったのはここまで。ドクターの専門分野であるハイブ リット米の高説に冷や汗ダラリ・・・・・。

  

2015年5月21日 13:27