春の棚田を訪れて

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朝日町椹平の棚田           山辺町大蕨の棚田
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 花冷えが続いていた山形ですが、昨日の最高気温は23.6℃、予報によれば一週間ほどは好天が続くとのこと、ようやく春らしい陽気が漂ってきた感じです。社屋からは、残雪の月山、葉山、蔵王山の峰々を一望できます。
 この陽気に誘われるまま、近くの棚田へと車を走らせました。本ブログでも紹介しています朝日町椹平、桜は5分咲きほどでした。雪が消えたばかりの田んぼには水が溜まり、人影はなくひっそり静まり返っていました。春耕が始まるのはもう少し先のようです。
 次に訪れたのが山辺町大蕨です。椹平が扇状に広がっている光景とは異なり、オーバーな言い方ですが”耕して天に至る”、田んぼは急峻な山間にあります。中腹までクロ塗りがされ、水路の整備に汗を流す農家さん達、5月24日に山形のサッカーチーム”モンテディオ”の選手が地元の皆さんと田植えをするとのことです。息を切らしながら登るにつれ、休耕している田んぼが目につきます。崩れかけたクロ端には萌えたばかりのフキのトウが春の陽を浴び若草色に輝いていますが間もなく、深い草に覆われることでしょう。
 遠くから眺める棚田は美しい。そこには、風景のみならず先人たちが営々と築き上げたコメ作りへの情熱をも感じ取ることができるからでしょう。でも今、田んぼを耕す担い手は高齢化を迎え、一つ一つ消えようとしています。棚田の原風景を守り続けるのか、それとも自然に任せるのか、・・・・・大蕨の田んぼから考えさせられた春の一日でした。

2015年4月23日 11:36