カモとの知恵比べ、どちらに軍配!

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  畦畔からモミを啄む
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穂がらみ食いちぎられた穂       早生で丈の短い「生検2」はカモにとっては格好のエサ
 山形市郊外の西部を流れる須川の近くにアスク試験田があります。須川がねぐらのカモは、田植え頃から一面に水が張られた試験田周辺の田んぼは絶好の遊泳場となります。そして、出穂を過ぎ、モミに実が入る頃、今度は絶好のエサ場になります。
 カモは穂に着いたモミを一粒ずつ啄むのではなく、穂を横一文字にズバッと食いちぎります。畦畔の上から首をのばせば、嘴は垂れ下がった穂に届きます。とくに丈の短い品種は、畦畔のみならず、田んぼの中ほどまで食害を受けます。アスクが酒造好適米品種として開発を進めている生検2(仮称)は、早生で丈が短いため格好のエサです。昨年は対策が遅れたこともあり、試験区の中ほどまで集中攻撃を受け、20%ほど減収しました。
 今年はこれに懲りて早めに対策、カモの侵入を防ぐ防鳥網を張りめぐらしました。これでカモ対策は万全?、いやいや”カモの水かき”という諺があります。気楽そうに水に浮いてはいても、水面下では水かきを絶えず動かし続け人知れず苦労しているカモのことです。そう易々とエサを手放すはずはないでしょう。この知恵比べ、どちらに軍配が挙がるでしょうか。

2014年8月21日 14:08