酒造好適米品種の誕生をめざす(6)

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 5月27日、前夜からの雨が止み晴れ渡った金山町上台の田んぼで、アスクが酒造好適米の新品種の誕生をめざす「生検2」(仮称)の田植をしました。生検2は、幻の酒米「愛山」との交配から育てられたF9世代、大粒で心白粒歩合が「愛山」と同様に高い特性を持っています。また、出穂が「美山錦」より2日ほど早い早生種であることから、県内の中山間地帯に適応すると考えています。このことは、昨年の金山町での試験からも実証されています。
 試験2年目を迎え、田植えしたのはJA金山酒米研究会の今田政男さんの田んぼです。今田さんは本ブログでも紹介していますが、山形県酒米づくりコンテストで知事賞を受賞しているベテラン。この田んぼはまた、山形県水田農業試験場が酒米新品種を開発するための現地圃場で、「出羽燦々」・「出羽の里」・「山形酒104号」もここで育てられました。
 明治11年(1878)、イギリスの女性旅行家イザベラ・バードが訪れ、「ロマンティックな雰囲気」・「美しく静かで健康的」と称えた”酒米の里金山”、生検2がこの地で健やかに育つよう願い、田植えを終えました。

 

 

2014年5月29日 11:03