米を作る、酒を造る、秋田村の絆より強く

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  山田錦発祥の地多可町と「山田穂」を育成した山田勢三郎の頌魂碑       刈り取り前の秋田村
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”おいしい酒を醸すお米は”と問われれば、大方の愛飲家は”山田錦”と答えるでしょう。「山田穂」と「短稈渡船」を交配して1936年(昭11)に誕生した山田錦、80年近く経った今でも、酒米の王座に君臨しています。
 その「山田錦」の母方である「山田穂」が生まれ育った地が兵庫県のほぼど真ん中、山々に囲まれ風光明媚な多可町です。山田錦発祥の地を標榜するだけあって、酒米の一大産地でもあります。そしてこの発祥の地に出現したのが”秋田村”、村の名は多可町中町の酒米生産者50数名が”秋田県の蔵元に高品質の山田錦を”との熱い思いで作る田んぼの愛称です。
 村が生まれて3年目となった3月5日、多可町中町山田錦部会、秋田県酒造協同組合、JAみのり、全農兵庫、多可町、アスクの関係者60名が一堂に会し「秋田村山田錦生産者大会」が開催されました。
 大会では、秋田県酒造組合からはこれまでの秋田村山田錦の取り組みについて、JAみのりからは25年の米づくりは長雨、台風、病虫害に遭遇したこと、アスクからは25年産の品質は胴割粒歩合・タンパク質含有率がともに低く、総じて良好であったものの、整粒歩合には地区間での差がみられたことなどが報告されました。
 本大会で何より有意義であったことは、”米を作る人”と”酒を造る人”がお互い顔を合わせることで、遠く離れてはいても生産者と蔵元の絆がより強まったことです。山田錦発祥の地で育てられた”秋田村山田錦”、いま、雪国秋田の酒蔵で芳醇な香りを醸していることでしょう。
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 中町山田錦部会 吉田継夫氏 秋田県酒造協同組合 小玉真一郎氏 25年産の品質結果の報告(アスク)
 

 

2014年3月 7日 09:38