午年は豊作って本当?

 P1000625.JPG                      山寺全景(平成26年元旦)
午年作柄.jpg 明けましておめでとうございます。 本年も「あぜ道日誌」のご愛読よろしくお願いします。
 さて、年明けて今年は午年、東北地方の農家では「午年に凶作なし」と言われていますが、本当でしょうか。正月休み、杯を手にしながら、その真偽のほどを過去の米の作柄統計から調べてみました。
 山形県の午年の米の作柄を、明治15年(1882)年から平成14年(2002)まで11回の収量(キログラム/10アール)と作況指数(対平年収量比)の推移を表したのが右のグラフです。収量は年々上昇していることは明らかです(グラフ赤線)。さらに、作況指数は11回とも100%の線を切っていない(グラフ青棒)ことがわかります。実に、午年の作柄は100%の確率で平年収量を上回っているのです。午年に凶作なし、と言われているのもさもありなん。
 米の収量の記録がある明治12年(1879)から平成24年(2013)までの135年間のうち、作況指数が100以上が90回、67%の割合です。ですから、11回連続して平年収量を上回る確率は0.6711=0.012、すなわち統計的に見れば1.2%の確率で起きる極くまれな事象、と言えます。これは全くの偶然でしょうか。この事実を証明する科学的な根拠は?。
 そこで、作柄に最も影響する7,8月の気温を調べてみました。すると、7月の平均気温が平年より高かったのが10回中8回(明治15年は観測記録なし)でした。8月の気温は5回で五分五分です。このことから推測して、午年の作柄は7月が天気に恵まれたことも一つの要因かもしれません。今一つ考えられることは、巳年は50%近く不作であったことから、農家は午年は豊作をとの思いで、米作りに精を出したこともあるのかも。
 さて、今年の作柄は?、これまでのジンクスどおりの出来秋を迎えるのでしょうか。新年早々気の早い話ですが。
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2014年1月 6日 11:21