年の暮れ、山酒4号(玉苗)研究会集い語り合う

            P1000611.JPG     冬の晴れ間に蔵王連峰を眺望(アスク屋上から)
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 年の暮れ、寒さが一段と強まった27日、酒造好適米「山酒4号(玉苗)」研究会(河北町、奥山喜雄会長)の会員8名、山崎商事、山米商事の関係者がアスクに集い今年の作柄を語り合いました。
 本年産「山酒4号」の品質の特徴の第1点は、整粒歩合がここ数年間では最も高いことです。第2点は、上のグラフに示したように玄米タンパク含有率が全員0.4%ほど高めだったことです。一般に、タンパク含有率は穂が出揃う頃(8月10日頃)の葉色と比例関係にあります。葉色が濃い稲は体の中の窒素含有率が高いからです。本年は、7月中旬から8月初めにかけての長雨で日照時間が極端に少なく経過しました。このため、窒素分が稲体に多く溜まり葉色が濃くなりました。さらに、春先に好天が続いたために乾土効果と言って、田んぼの地力が例年より多く発現したことも一つの要因でないか、米づくりのベテラン奥山会長は指摘しています。
 第3点、それは胴割れ粒歩合が2%台と低く、しかも会員間のバラツキは小さく、好ましい酒米に仕上がったことです。山酒4号は、大粒で心白が大きいため胴割れしやすい米です。その発生を毎年低く抑えているのは、適期刈り取りと適正な乾燥、そして出穂後の周到な水管理などを心掛けているからでしょう。
 以上から、本年産「山酒4号」の品質は、タンパク含有率がやや高めであるものの、整粒歩合が高い、胴割れ粒歩合が低いことから「良」と評価されます。
 検討会の終了後、午年へのさらなる飛躍に向け気勢を上げたことはもちろんです。「山酒4号」が醸す九郎左ヱ門雅山流(新藤酒造)を飲みかわしながら。
              

2013年12月30日 10:50