杜氏さん、今年の作柄"見て、触れ、確かめる"

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山形研醸会酒米研究会(金山町 丹隆一さん圃場にて)    作柄の確認(アスク試験田にて)

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改良信交の成育状況を聞く(河北町にて)          全面倒伏した「亀の尾」(河北町にて)
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出羽燦々(金山町にて)                    復古品種”豊国” (寒河江市にて)
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出羽燦々(真室川町にて)                 山形酒104号(大江町にて)

暑さが一休みした8月24~25日、県内蔵元の杜氏さん達の「山形県研醸会酒米研究会」、県工業技術センター、アスクの総勢10名が県内の村山・最上地方の酒米産地を視察しました。
研究会のメンバーは、日ごろ田んぼに入ってイネを直に見て、触れる機会は少なく、それだけに、年一回ですが、田んぼを歩くことは酒造りにとって大変参考になるとのことです。
視察のスタートはアスク試験田です。ここでは県内で作付されている酒造好適米品種が試験されており、現在の成育状況を確認するにはもってこいの田んぼだからです。それから現地へ。
村山地方では、河北町で作付されている「改良信交」、「亀の尾」、「豊国」、「山形酒104号」を、最上地方では、金山町を中心に「出羽燦々」と水田農業試験場の現地試験をもみてまわりました。
成育状況は総じて、出穂は平年より早めから並みですが、稔りのスピードはやや遅いように感じました。気になったのがイネの丈(稈長)です。稈長と止葉がいずれのたんぼでも例年より長いからです。このため、刈り取り前の秋雨で倒伏の発生が助長されるのでないか?、との生産者の声も聞かれました。
杜氏さんたちが、こうした生産現場の稲を見て触れ、そして声を聞く、この姿勢が山形のおいしい酒を造る原動力になっている、そう思えた2日間の田んぼ回りでした。

2013年8月26日 15:53