"この指とまれ"、酒米づくりの甲子園

熱戦が続く甲子園、日大山形高校が県勢初の4強入りとあって、県民は今熱くなっています。”優勝旗が白河の関を超え、羽州街道へと向かうのでは”と。その心を冷やすかのように、今日は連日の猛暑も一服、早朝から強い雨が降り、吹く風に涼しさを感じます。
さて、ここにも熱いグループがあります。酒造好適米を作る”この指とまれ”の若い担い手達です。彼らが汗を流した田んぼの成育を写真で紹介しましょう。
総じて、登熟は例年より進んでいます。「羽州誉」・「龍の落とし子」の早生品種は、穂は重く垂れ、刈り取りが近づいているのを知らせています。ちょっと気になるのが丈が長めなことです。このため、今日の雨で倒伏しなければよいのですが。心配しています。中生品種の「酒未来」は、止葉(一番最後に出る葉)が横にナビキ、止葉が穂の下に見える葉隠の草姿を見せてきました。ちなみに、山形の主要品種「はえぬき」は、対照的に止葉はピーンと直立し、穂はその下に隠れて見える”穂隠”の草姿をしています。両品種は田んぼで容易に見分けることができます。「酒未来」もまた登熟は進んでいます。
この稔りの早さに急かされるように、”この指とまれ”の酒米づくりの甲子園は例年よりは5日ほど早く最終戦を迎えそうです。高品質の酒米づくりはこの最終戦の攻防が決め手です。粒の大きさ、胴割れ粒の多少など酒米の品質に影響するからです。そのため、緻密な作業計画、水管理、そしてコンバイン・乾燥機の点検などなど。でも、明日の作業は一時中止、まずは高校野球を応援しなくては!

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龍の落とし子(左:須藤久仁夫さん、右:押野弘行さん、8月19日)
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羽州誉(平吹正直さん)                    酒未来(山口浩伸さん)
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酒未来(山口泰弘さん):止葉がなびき穂がその上に見える独特の草姿

2013年8月20日 15:52