アスク試験田、出穂早まる

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7月24日に出穂期を迎えた羽州誉と龍の落とし子、平年より6日早い
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大暑を過ぎ、もうすぐ8月を迎えるというのに、山形県内は雨降りが続いています。今日も雨です。7月の山形市の降雨日数は、29日までに21日間、実に72%が降雨日なのです。また、7月の日照時間は、平年の67%と少ない状況にあります。
このような不順天候にもかかわらず、アスク試験田の出穂は大幅に早まっています。周辺の田んぼの「はえぬき」も例年なら8月に入ってから穂を見せるのに、早くも出始めています。
試験田の酒造好適米品種の出穂は、早生群で7月24日、中生群で7月28日、平年よりともに5~6日は早いという状況です。試験田を設置した平成17年からでは最も早い出穂を記録しました。この指とまれの山口泰弘君の田んぼの「酒未来」・「山酒4号」も同じように出穂しました。
その要因の一つに、田植えから高気温が続いたことがあげられます。5/16~7/25日の日平均気温積算値は、本年が1528℃、平年が1432℃(ともに山形市)で、本年は平年より100℃高く経過しました。この期間の100℃の積算値はおおよそ5日間に相当しますので、出穂の早さと計算が合うことになります。
さて、早い出穂と幼穂を形成してから日照不足に見舞われての成育、気になるのが稲の体です。出穂前に体に蓄えるデンプン量が少ないと考えられます。このため、もし、8月に入って猛暑が襲来すれば、稲は暑さ負けし、粒が小さくなるのでは?、タンパクが高くなるのでは?などなど、心配のタネは尽きません。これらが杞憂に終わり、出来秋を喜べる天候が続くことを願うばかりです。

2013年7月29日 15:49