春に3日の晴れなし

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DSCN5081.JPG山形県内では、6日夜から二晩にわたって暴風雨が吹き荒れました。一転して、9日は快晴、アスク試験田と種子田からは、再び雪化粧をした月山を見ることができました。好天も、今夜から崩れるとの予報、”春に3日の晴れなし”ということでしょうか。
この不順天候で、酒米を生産するこの指とまれグループの作業も遅れがちです。山口・平吹の両君の作業棟では、塩水選したタネもみを浴槽のような大きなタンクに浸漬しています。浸漬する目的は、タネもみに十分な水分を吸収させ、また、モミの表面に含まれている発芽抑制物質を除去して、一斉に発芽させることにあります。15℃未満の水温でじっくり吸水させます。目安とする積算水温(平均水温×日数)は、「はえぬき」・「つや姫」・「出羽燦々」で120℃とされています。ほぼ10日間ほどかかります。
タネもみの浸漬は、かっては家の前を流れる小川の雪解け水を利用していました。農村の早春の風物詩の一つでもありました。現在では、写真のようにポンプで水を循環させながら、という方式に変わってきました。早春のひなびた光景がひとつひとつ消え去ってゆきます。
浸漬が終わると、2日ほどかけての芽だし、そして来週の初めにはタネまきが始まります。感傷にふけっている暇はなさそうです。アスク試験田も忙しくなります。

 

2013年4月 9日 10:43