杜氏さん、酒米の田んぼを視察

 

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山形県研醸会酒米研究会のメンバー

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アスク試験田で酒米の成育状況を確認   「出羽燦々」の成育調査(米沢市:田んぼには水が湛えられている)
8月25~26日、県内蔵元の杜氏さん達の酒米研究グループ”山形県研醸会酒米研究会”のメンバーが、置賜地方の酒米圃場を視察しました。県工業技術センター、アスクをも加え、総勢18名です。
メンバーは、日ごろ田んぼに入って、稲を直に見る、触れる機会は少なく、それだけに年1回の圃場視察は、酒造りにとっても大変勉強になるとのことです。スタートはアスク試験田です。ここでまず、県内で作付されている酒米品種の特性と成育状況を確認した後、置賜へ。
気温は急上昇、汗をふきふき、出羽燦々、出羽の里の主要品種をはじめ、亀の尾、亀粋、酒の華といった復古品種、それに加工米品種として注目されている山形100号など、バラエティに富んだ田んぼを見て回りました。これまでの生育状況は、出羽燦々の出穂が平年より1~2日早い8月5日頃、総じて、量よりは質を重視した作りで、稔りのスピードは速いようです。
さて、8月下旬に入ってからの天気、連日の猛暑と少雨、さらに、当分はこの暑さは続くとの予報で、メンバーからは白未熟粒の発生で品質が低下するのではないか、と懸念する声が聴かれました。確かに気になるところです。 この対応としては、刈り取り近くまで田んぼの水を切らさないことが肝要です。でも、雨が降らないと・・・・・・。今回視察した田んぼには水が湛えられていて、生産者の皆さんは、高温対策には気を配っているようです。
酒造りのメンバーが炎天下で大汗をかきながら、自ら田んぼに入り、お互いに研鑽しあう、その姿勢が山形のおいしい酒を醸す原動力になっている、そう思えた置賜地方の田んぼ巡りでした。

 

2012年8月27日 11:40