アスク試験田の成育状況(6月30日) 3

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  成育(6月30日).jpg )成育の推移(6月30日.jpgDSCN4177.JPG

 山形市の6月の気象は、気温は平年より低めに経過しましたが、第6半旬(6/26~6/30)に入ると、一転して暑い日が続きました。この期間は、平均で、最高気温29℃、最低気温14℃、その較差は15℃と大きく、さらに日照は平年の3倍もの65時間で経過しました。
 気温の較差が大きく、多照という気象は、草丈の伸長は抑えられるものの、茎数は増加する、というのが    
理論的、経験的にも言われています。             (SPAD計での葉色調査)       
 ところがアスク試験田の6月30日の成育をみると、茎数が少なく、葉数の展開が遅れている、いまひとつ元気がない状況にあります。6月20日の本ブログでは、成育は平年並みまで回復するのでないか?、と書いたのですが。
 試験田の周辺の田んぼは、草丈は短くズングリ型ですが、茎数は増えているように見えます。
 試験田の茎数がどうして少ないのか。深水管理で茎の数が少なく推移したという影響が尾を引いているのか、その要因は判然としません。
 ”稲のことは稲に聞け”とは明治の農学者、横井時敬の名言ですが、畔から観る稲は、体調が良いのか悪いのか何も語ってくれません。
 試験田はすでに中干しに入っていますので、これから茎数が増えるのはそれほど期待できません。今、発生している茎ができるだけ多く穂となる、すなわち有効茎になるよう、中干しは強くしない、早めの穂肥の施用などの対応が必要と考えています。

2012年7月 2日 11:17