は種の風景さまざま
⑤ アスク試験田の播種
この指とまれグループ(4月11日の本ブログ)の播種作業は順調に進み、先週のうちに終了しました。休む間もなく、田起しが始まっています。ここで、グループの播種作業を紹介しましょう。というのは、その方法が経営形態などによって、それぞれ特徴的に異なっているからです。
写真①は、平吹正直さん達の山形ハーベストの作業です。近隣の仲間で結成したグループで、酒米「羽州誉」、「龍の落とし子」など約12000箱播きます。15名ほどが、人海戦術で、播種ーハウスへの置床をあっという間にこなしていきます。
写真②は、押野弘行さん達の農業生産法人天童グリーンファームの作業です。5~6名の雇用で、酒米「龍の落とし子」など、約10000箱播きます。播種後は32℃に調節した育苗室で2日間置き出芽させます。その後ハウスに置床します。
写真③は、山口浩伸さんの作業です。ここは家族、親せきを動員、さらに山形大学の学生アルバイトに特徴があります。学生諸君の不慣れながらも若さで、一気呵成に酒米「酒未来」など約2000箱播き、ハウスに置床します。
写真④は、山口泰弘さんの作業です。両親と3人、学校から帰った子供たちが手伝いながら、「酒未来」など約2000箱播きます。少人数でも数がこなせるよう、播種作業には様々な工夫がなされています。土の代替えに軽量なウレタンマットの使用、一人でも能率的に置床できる運搬車の導入などです。
写真⑤は、アスク試験田の作業です。手播です。これは、酒造好適米「羽州誉」・「龍の落とし子」・「山酒4号」・「酒未来」・「改良信交」・「京の華」・「酒の華」の原々種を生産するためです。原々種は1品種が5系統の系統栽培をします。他品種とは混入しないよう、注意を払いながらの作業です。
このように、この指とまれグループの播種の作業形態はそれぞれ違ってはいても、田植えまでの1か月間、天気の急変に対応しながら、ハウスの開閉、マットでの保温、灌水などなど、終日、こまめな管理管理が大切なことには変わりありません。「畔から行くも、田から行くも同じ」、丈夫な苗に育て上げるという結果は同じです。
2012年4月23日 14:33