酒米づくりの基本は種子にあり

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 山形は朝方の気温が20℃を下回り、初秋らしい天気が続いています。
 アスク試験田の酒造好適米の早生品種は穂を重く垂れ、出来秋を告げています。また、試験田の近くの転作田ではソバの花が一面に、白いじゅうたんを敷き詰めたように咲いています。山形の初秋の風物詩です。
 アスク試験田では、「羽州誉」・「龍の落とし子」・「改良信交」・「山酒4号(玉苗)」・「酒未来」・「京の華」などの酒造好適米品種の種子を生産しています。より純度の高い種子を生産するため、社員が田んぼに入り、異株の混入がないか、一株一株目で確かめ、手で触れ、チェックします。
 「龍の落とし子」の原々種(一番元になるタネ)は5系統に分けて栽培しています。そこで、系統ごとに出穂期や稈長などの形質を調べ、系統間に差がないかをみます。その結果が上の表です。表からは、5系統間には出穂期、稈長ともにほとんど差がないことがわかります。
 系統間に差がないことを確認したあとで、系統ごとに刈り取られた種子は混合して、平成24年度の種子増殖用(原種)にします。
 種子生産は、当然ながら厳正でなければなりません。それだけに、大変手間のかかる作業です。アスクがこうした種子生産のシステムを取り入れているのは、「品質の優れた酒米づくりの原点は優良種子にある」との考えに立っているからです。
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 「龍の落とし子」・「羽州誉」の稈長調査

2011年8月31日 13:14