酒米ほ場を視察し思う

 

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出羽燦々の田んぼから初秋の鳥海山を眺望する

8月20~21日、県内蔵元の杜氏さんの酒米研究グループ”研醸会酒米研究班”のメンバーが庄内地方の酒米ほ場を視察しました。県工業技術センター、アスクをも加え、総勢17名です。
メンバーは日頃田んぼに入って、稲にじかに触れる機会は少なく、それだけに年一回のほ場視察は、酒づくりにとって大変勉強になるとのことです。

まず、アスク試験田に立ち寄り、県内で作付されている酒米品種の成育状況を確認し、庄内へ。庄内はこれまでの猛暑とは打って変わり、初秋を感じさせる天気、鳥海山を眺望しながらの田んぼ巡りです。
「出羽燦々」、「出羽の里」、そして「京の華」の栽培管理について生産者からの説明を受け、さらに、田んぼに入って、稲の丈と穂の長さ、一穂に着いている籾数の調査をします。
これまでの成育状況は、出穂前のダシ風(清川ダシという)で葉枯れが発生したものの、その後は回復し、出穂は平年より1~2日早い8月5日前後とのこと。総じて、丈は短めで、稲の姿はきれいだとの印象を受けました。
さて本年産米のの品質ですが、8月4半旬からの気温経過は平年並み(酒田市)に落ち着き、また、生産者の皆さんは1カ月先の収穫期を見据え、水管理には気を配っており、昨年のような白未熟粒の多発生はみられず、品質の向上が期待できるのでないか?と思っています。
酒造りに汗するメンバーが自ら田んぼに入り成育状況を調べ、そして互いに研鑚しあう、その姿勢が山形のおいしい酒を醸す、そう思えた田んぼ巡りでした。

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アスク試験田                          酒田市本楯で生産者の説明を受ける


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成育状況を調査




 

 

2011年8月22日 15:21