酒米づくりへの新たな挑戦(2)

DSCN1710.JPG JA金山酒米研究会松沢信矢会長が、酒造好適米品種「出羽燦々」の疎植栽培で、より高品質の酒米づくりに挑戦していることは、本ブログ(5月25日)で紹介しました。田植後40日経ち、成育はどうなっているでしょうか。
 7月5日に調査し、慣行栽培の田んぼのものと比較すると、
 ①草の長さ(草丈)は10cmほど長い疎植栽培.JPG
 ②1株の茎の数(茎数 )は2倍近く多い
 ③葉色は明らかに濃い
という結果でした。
 疎植栽培は、慣行栽培より植え付ける株数がほぼ半分と少ないのが特徴です。このため、中山間地の金山では、茎の数が十分に確保できないのでないか、当初心配した点でした。
 でも、田植後の天候に恵まれたこと、松沢さんのきめ細かな水管理などによって、茎の数は十分なまでに増えました。雑草の発生も抑えられています。ただ、株の中をみると、太い茎とまだ発生したばかりの細い茎が入り混じり、分げつの発生にはバラツキがみられるようです。
 これからの作溝・中干しによって、細い茎を淘汰し、穂を着ける茎(有効茎)の歩留まりを高めること当面のポイントになります。
 また、7月中旬の穂肥によって、適切なもみ数を確保し、もみ殻を大きくする、さらにはケイサンの散布によって健全な稲体を作り、稔りを高める、高品質に向けての松沢さんの挑戦はこれからが本番を迎えます。
DSCN1704.JPGDSCN1705.JPG
 疎植栽培の成育状況(7月5日)



                                 

                                                                    

2011年7月 6日 11:53