雪解けの一滴の水に思う

DSCN1222.JPG
     月山を望む(西川町大井沢より)

 山形県西川町大井沢は県内でも有数の豪雪地、雄大な月山と、朝日の険峻な峰々の麓に広がる集落です。
 4月10日、山形市では桜の開花が間近いというのに、山里はまだ2メートルもの深い雪に覆われていました。この雪はいつ消えるのだろうかと思うほどです。
 でも、雪解け水が流れ落ちる沢には蕗の薹が顔を出し、春が少しずつ訪れていることを告げていました。
 日に日に温かくなるにつれ、無数の沢から流れる雪解け水は寒河江川の本流へ、そしてダムへと注ぎこみます。
 5月、雪解けの清冽な水は、田んぼを潤し、山形のおいしい米と酒を育んでくれるのです。
 冬の豪雪に苦労しながらも、春にはその恵みに感謝する、滴り落ちる水に、雪国ならではの自然と人との営みの深さを思わずにはいられません。
DSCN1235.JPG  DSCN1238.JPG
 寒河江ダム                      沢には蕗の薹が

2011年4月11日 14:36