「おいしいお米」の決め手

 「つや姫」、「コシヒカリ」、「はえぬき」などの品種のおいしさは、品種が生まれ持っている特性によるところが大きいもと言われています。でも、コシヒカリなのにおいしくないと感じたことはありませんか。なぜでしょう。
 それは、米に含まれている成分、アミロースやタンパクの量が微妙に異なること
が関係しているからです。一般に、米の中に含まれているアミロースとタンパク質含有量が低い米はおいしいと評価されています。とくに、タンパク含有量は生産者の 肥料のやり方などの栽培法に大きく影響されます。
 そこで、タンパク含有量と食味との関係を確認するため、22年産米の玄米タンパク含有量別に食味特性(サタケ食味鑑定団による炊飯米の食味値・外観・粘り・硬さ・バランス)を調査しました。その結果が図1と2です。はえぬき、コシヒカリとも玄米のタンパク含有率が低い(青線)サンプルは、タンパク含有率が高い(赤線)サンプルより、明らかに食味特性がすぐれていることがわかります。
 次に、図3を見て下さい。はえぬきの玄米タンパク含有量7.2%のサンプルで、整粒歩合が異なるものの食味特性を比較してみました。背白粒が多く整粒歩合が低いサンプル(赤線)は明らかに食味特性が劣っています。
 以上の3つのレーダチャートは、食味特性のすぐれた米は、高品質+低タンパクであることを示しています。
 アスクは米の成分を測定する食味計(サタケ)、炊飯米の食味特性を測定する食味鑑定団(サタケ)、品質を測定する品質判別器(ケット)を取りそろえ、また、社員による食味官能などによって、米のおいしさを評価しています。そして、これらのデータは、生産者のおいしい米づくりに活用されています。 皆様にお届けする米の「おいしさの決め手」、それは米の成分や食味の測定という地道な取り組みにあると思っています。

         はえぬき.JPGのサムネール画像

          コシヒカリA.JPG              

       整粒歩合.JPG


 


 
 

2011年3月 4日 12:01