青田と子供はほめられぬ

真夏のような暑さは一段落、梅雨を感じさせるじめじめした空が続くこの頃です。
残雪の月山では、高山植物「シラネアオイ」が見どころ、藪の中で可憐に咲いていました。
さて、アスク試験田の酒造好適米品種の生育概況(6月30日現在)ですが、平年に比べ、草丈は並み、茎数は少なく、葉数も少なめとなっています。田植え時の植え痛みが依然として影響し、生育は遅れ気味で推移しています。
心配は無用です。「青田と子供はほめられぬ」の諺があります。青田の時にいくら生育がよくても稔るまでわからない、子供の成長も同じで、大人になってみなければ、本当のことはわからないというたとえです。
青田を見事な黄金色に育てあげるために、生育のコントロールや気象経過に合った管理は
これから本番を迎えます。また、農家の経験と努力による栽培管理が大きく関係してきます。
そのトップバッターが、作溝・中干し作業です。今、田んぼでは作溝が行われています。田んぼの水をいったん落とし、溝を掘ります。その後、10日間ほど乾かします。この作業を行うことで、田んぼに溜まっているガスを抜き、根の生育を良くします。また、コンバインによる稲刈りなどの秋作業を容易にします。作溝・中干しもまた、高品質米を作るための「備えあれば憂いなし」の作業なのです。
 

 

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シラネアオイ(月山 姥沢にて) 

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作溝作業(山形市本沢)

2009年7月 1日 14:06