桜花爛漫

山形にも本格的な春の訪れです。

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山形市前明石の「平吹ファーム」では、花曇りの中、タネまきがスタートしました。若手の担い手、平吹正直さんら総勢10人ほどです。久しぶりの農作業に、なまった腰をなでながら。

 まずは、アスクが独自に取り扱っている「羽州誉」、「龍の落とし子」、「酒未来」、「改良信交」、「京の華」の酒造好適米品種の原種生産のタネまきからです。原種というのは、来年、平成22年に農家が栽培するための種子生産のことです。種子生産ですから、育苗箱への土詰め→潅水→播種→消毒→覆土の流れ作業の中で、他の品種とは一粒も混じらないよう、気を使いながらの作業です。
播種した育苗箱は、ハウスへと運び、並べます。並び終えた箱の上には、保温マットをかぶせます。これで、完了です。

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これから田植までの約1ヵ月間は、天気を見ながらの管理が大切なことは言うまでもありません。ちょうど子供を育てるように

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同じく、山形市二位田の山口泰弘さん、彼もまたも酒米づくりに情熱を燃やす若手の担い手です。両親と3人で、酒造好適米品種「山酒4号(玉苗)」、「はなの舞」、「雪化粧」の原種生産のタネをまきました。
ここでは、平吹ファームとは違って、家族作業ですから、学校や幼稚園から帰ってきた孫の手を借りながらの作業でした。

さて、私はというと、機械で播種する傍らで、一粒ずつまく原々種生産用の手作業です。原々種というのは、22年に生産する原種用の種子です。すなわち、アスクが扱っている酒造好適米品種の種子生産は、原々種→原種→生産者という流れになっています。 
 
昨年の秋、原々種生産の田んぼで厳選した株から採種したタネ、これを系統と呼んでいます。各品種の系統を写真のように条まきします。

一粒から成長した苗は、系統ごとに、一株に一本ずつ植えられます。こうすることで、他品種の混入や、異株の混入をチェックできます。

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タネまきが終わった頃、雨がポツリポツリ、やがて、本降りとなりました。前日までの馬鹿陽気とは打って変わって、冷たい北風が吹いてきました。タネはハウスとマットで保護されながらも、じっと寒さをこらえながら、太陽のぬくもりを待っているのではないでしょうか



2009年4月14日 18:52