酒づくりに適する米ともち米とは

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米は「コシヒカリ」や「はえぬき」など、美味しいといわれる米だけではありません。日本酒の醸造に適した品種(酒造好適米)、「もち」加工に適した品種、そして今、「新形質米」とも呼ばれ、健康性、栄養性、機能性などに注目した品種が開発さています。その特性などについて述べましょう。
なお、「新形質米」のうち、山形県では低アミロース米の品種以外はほとんど栽培さていないため、紹介だけにとどめます。

酒造好適米

お酒づくりに適した米には、次のような特徴があります。第1に、粒が大きく、しかも米粒の中心に丸くて白く濁っている心白と呼ばれるものがあることです。心白は、でんぷん粒に隙間があるために吸水が良くなるし、麹をつくる際、麹菌が米粒のなかに入りやすく、麹を作るには好都合なのです。
第2に、米のタンパク含有量が低いことです。お酒は、アミノ酸が少ないほうが良い酒とされますが、米粒中にタンパクが多いと、発酵中にタンパクが分解されてアミノ酸を生成します。ですから、タンパク含有量は少ないのが良いのです。
第3に、精米中に砕けないなどの特性が優れていることです。吟醸酒のような香りが高く味がキレイな高級酒を製造するには、米粒の半分以上も削ります。これによって、アミノ酸の原因物資のタンパク質と、酵母の香り生成を邪魔する脂肪が急減します。
このような特性を持っている山形県の酒造好適米品種は13品種となっています。「出羽燦々」、「出羽の里」は、山形県農業試験場庄内支場(旧)が開発しました。古くは、明治36年育成の「豊国」、大正15年の「京の華」、そして蔵元が育成した「龍の落とし子」など、バラエティに富んだ品種が山形の酒を醸しています。

出羽の里 美山錦 山田錦 出羽燦々


山形県の 酒造好適米品種 

 

もち米

ご飯として食べる米がうるち粳米、これに対し、粘り気が多く、ついて餅にできる米がもち糯米です。
糯米は、でんぷんの成分が粘りのあるアミロペクチンのみで、加熱によって、粘りの強い飯になります。吸水させた白米を蒸して、臼の中で杵で搗いたのが餅です。
正月や四季折々の神事に餅をつくり、神棚にそなえる習慣は私たちの生活の中に続いています。まる餅、かがみ餅、のし餅などなど。
これらの生餅は、デンプンがアルファ化していてつきたては柔らかいのですが、時間がたつと乾燥して硬くなります。デンプンがアルファ型からベータ型の構造に変化したからです。これを、加熱すると再びアルファ型になり柔らかくなります。正月に床の間に飾ったかがみ餅を食べるのも、米デンプンの特性を応用したものです。
おめでたい時に食べる赤飯は、もち米と小豆から作ります。もち米を製粉した白玉粉、寒梅粉などから作られる大福もちなど、甘党には欠かせないものです。
山形県で栽培されている糯米は、早生「ヒメノモチ」、中生「こゆきもち」、晩生「でわのもち」、それに「酒田女鶴」、「たつこもち」などの品種です。