金山酒米研究会"30年産米の品質概要(1)"

 

DSC_1428.JPG             酒米の里から秀麗な鳥海山を眺望
金山30タンパク.jpg 葉色とタンパク.jpg
収量比.jpg
 1月半ばに入り山形は冷え込みは一段と厳しくなりましたが、雪は一服という状況です。
 さて、JA金山酒米研究会の30年産酒造好適米「出羽燦々」の品質調査の結果がまとまりました。その概要は次の通りです。
 ①整粒歩合が高く、胴割れ粒歩合は低い。
 ②玄米タンパク質含有量は高め。
 ③ふるい目幅2.0mmに対する2.1mm収量比は低下。
 玄米タンパク質含有量は上の棒グラフに示したように、30年産(黒棒)はタンパクが高い方に分布しています。その要因の一つが、最高分げつ期の葉色とタンパクとの関係図から推察すると、7月の高温によって窒素吸収量が高まったためでないか?、とも考えられます。
 ふるい目幅2.0mmに対する2.1mmの収量比は、平成23年産から生産者A,Bについて継続的に調査していますが、平成30年産はA,B共に低下しています。低下した要因は出穂後の日照不足によると考えられ、この傾向は山形県の作柄と類似しています。
 このことから、金山酒米研究会30年産米の品質は、タンパク質含有量、粒の大きさからはいまひとつ、捲土重来、新たな元号となる本年産に期待しましょう。

 

2019年1月15日 11:42