幻の酒米"愛山"を目の当たりにして

P1000383.JPG P1000380.JPG
松本栄一さんの酒米圃場(愛山)            一株一株調査するアスク社員
P1000385.JPG  
 兵庫県小野市、その山間の田んぼには、アスク社員が田植えした幻の酒米”愛山”が地元の酒米生産者松本栄一さんによって育まれています。(なぜアスクがわざわざ兵庫県で、との顛末は本ブログ6月17日号をご覧ください)。
 さて、生まれ故郷で育った愛山は、アスク試験田で試作されているものとは、成育の様相は大きく違っていました。目の当たりにしてびっくりしたのが丈の長さです。穂先までの長さは優に150cmを超えるのです。試験田より20cmは長いでしょう。きっと、故郷でのびのびと育っているからでしょう。
 その長さに耐えきれず倒伏しています。”愛山の特性と異なる株が混入していないか?”、一株一株抱き起しながら、強い日差しとやぶ蚊に刺されながらの調査です。その結果は、300株ほどのなかに”モミの先が赤褐色(写真右)の一株を発見しました。このような株は、アスク試験田の300株の中にも一株ありました。
 このことから、自家採種されている愛山の種子にはおおよそ1/300の割合でモミが赤褐色の種子が混入しているのでないかと推察されます。
 愛山の調査田の刈り取りは10月下旬、さらに立毛での調査を行うとともに、玄米の形質を調べます。”愛山”の生まれ故郷で厳正な種子を確保し生産する、アスクが兵庫県で種子生産する大きな目的がここにあります。

 

2013年9月24日 12:00