田植え真盛り

代かきをする

 耕起が終えると、田んぼには雪解けの冷たい水が一斉に入ります。代かきです。田んぼの表面を平らにし、水を漏らさないようにするほか、田植えをしやすくするために行います。

耕起
耕起後に水を入れる 

 トラクターの後ろで回転するロータリーが水の中で土を細かく砕き、土をトロトロの状態にします。

代かき作業 平らになった田んぼ
代かき作業  平らになった田んぼ 

田植え

 代かき後、2~3日して土が落ち着いたところで、いよいよ田植えです。庄内地方では、5月10日ころ、内陸地方はやや遅れて5月15日ころからいっせいにスタートします。

田植え
田植え作業(5月11日) 

 田植機は軽やかな音を立て、苗をたちまちのうちに植えつけてゆきます。8条を一気に植える田植機ですと、2人ペアで一日2ヘクタールぐらいは軽く植えることができます。昭和45年頃までは、家族総出で、1株ずつ手で植え、一人一日10アールほどであったといわれています。それも、一日腰を曲げっぱなし、田植えは稲作作業のうちで一番苛酷な重労働でした。

活着をよくするための水管理

活着をよくするために、田植え後の水管理は大切です。活着が不良ですと、収量まで影響するからです。
活着には水温と地温が高いほど有利です。風の強い日や冷える夜間は深水にし、水の保温で苗を保護します。昼は晴れの日はできるだけ浅水にして地面を太陽熱で暖めます。夕方から再び深水にして、昼間暖めた地温を逃がさないようにします。
庄内地方では、移植後に強いダシ風が吹いたり、山間部では低温のために、葉が枯れてしまうことがあります。その時はできるだけ深水を続け、保温に努めます。

雑草の防除

苗が活着したころ、ヒエ、カヤツリグサ、ホタルイなどの沢山の雑草が田んぼで芽をだします。雑草は、稲のための養分を横取りして茂り、太陽の光をさえぎり、害虫の巣になるなど、いろいろな害を及ぼします。もし、雑草を退治しないで放置しておくと、米の収量は半分以下、いや三分の一にも減るでしょう。かつて、暑い夏の太陽のもとで、汗まみれで田に這う草取りは大変な労苦でした。

 今は、除草剤によって雑草退治は容易になりました。除草剤には多くの種類がありますが、1回の処理で効果の高いものが多く使用されています。田植え後3~5日の間に散布し、雑草が水の中から芽を出そうとするのを抑えます。

雑草の防除
ヒエが一面に繁茂した田(6月15日) 
 

 

2013年7月30日 20:29