第3回 酒米精米研究会 in山形
7月14日(火)に第3回酒米精米研究会が山形で行われました。
酒米関係の10社、25名程が集まりました。アスク酒米精米工場の見学、
山形県工業技術センターの先生方の講演を傾聴しました。
工場見学では、弊社社長が、酒蔵さんの求めることを忠実に行う主旨を説明しました。
①生産履歴管理や品質管理のためのコンピューター管理や工程毎のゾーニング
②酒米の玄米調査と生産地への情報還元 ③試験田での原々種や復刻種栽培を紹介
工場見学の次は、県工業技術センターへ移動。清酒製造施設を見学しました。
10俵張の精米機。酵母培養施設。麹室などが有りました。酒蔵さんに清酒製造データの
提供や委託分析、製造研修などを行っているとのことでした。
施設見学の後は、講演会。山形県工業技術センターの先生方3名による講演。
工藤先生「山形酒104号の原料米特性と課題」
まず、吟醸王国山形県の大吟醸酒向けの雪女神の開発経緯を紹介し、
次に雪女神の精米条件や酒質についても紹介されました。
①酒米白米の品質向上に向けた具体的な取り組みが必要ではないか。
②酒米精米プログラムの見直しと検証をする必要があるのではないか。
とのご指摘を頂きました。
石垣先生「これからの酒米に必要なこと」
生産者、米穀業者、酒蔵の信頼関係をさらに構築する必要がある。
とのご指摘を頂きました。
①生産者は、品質や技術向上と管理、後継者育成と品質の良い米の安定供給を行う。
②米業者は、米品質の年次変動を減らし、トレースを明確にして、
酒蔵さんが欲しい品種を必要数量、適期に提供する必要がある。
③酒米開発は品質向上や作業性、品種に見合う個性と長所を明確にする事が重要となる。
小関先生
①米穀業者は、企業イメージを向上させる必要がある。
つまり、技術を高度化し、確認作業を徹底する。
②いかに米を集めるか。どの産地で栽培をするのか。
③現在は、自分たちが教育を受けた時代と異なるので、考えながら対応する必要がある。
④温暖化をリアルに感じる必要がある。ワインブドウの産地も北上している。
⑤山形讃香は、産地の取り組みとして平成13年から原料米を
山田錦から出羽燦々40%へ変更した。山形産の米が求められた。
⑥雪女神は山田錦と酒質が異なり、山田錦よりも栽培は難しくないので、
雪女神は山田錦に引けを取らない好適米である。
懇親会でも貴重な意見交換が出来ました。先を見据えたより良い酒米提供に努めます。
A.I.
2015年7月17日 10:05