"暑い"杜氏さん村山地方の酒米産地を巡回
残暑厳しい8月29,30日、県内蔵元の杜氏さん、県工業技術センター、アスクのメンバーで構成される「山形県研醸会酒米研究班」20名が、村山地方の酒米生産圃場20か所を巡回しました。
両日とも、最高気温が35℃近く、暑い暑い中での巡回です。杜氏さんたちは穂が黄色味を帯び重く垂れている「雪女神」、「出羽の里」、「出羽燦々」、「美山錦」、「亀の尾」、「改良信交」、「豊国」の田んぼに入り、稈長、モミ数などを調査、生産者からは田植期、施肥法など、直接話を聞きながら作柄を確かめていました。
本年の気象経過は、記録的な少雪を皮切りに、6月の平均気温が観測史上1位と高く、7月日照時間は2位と少なく、そして8月の平均気温は3位(8月30日現在)と高く、異常づくめです。とくに、7月の寡照と8月の高温が酒米の粒の大きさ、胴割れ粒発生、白未熟粒発生などの品質に影響することが懸念されています。
新型コロナの流行で酒業界は苦境真っただ中にありますが、美味しい酒づくりを目指し、田んぼをみる杜氏さんたちのまなざしと、研究班の長年にわたる真摯な取り組みが”吟醸王国山形”の原動力になっている、その頼もしさを感じた2日間でした。
研醸会酒米研究班・生産者の皆さんと(大江町にて)
スタートはアスク試験田から 雪女神圃場(天童)
出羽燦々圃場(天童) 亀の尾圃場(河北)
雪女神圃場(河北) 改良信交圃場(河北)
雪女神圃場(大江) 出羽燦々圃場(大江)
豊国圃場(寒河江)
2020年8月31日 10:40