インドハリアナ州のあぜ道から(33)

 9月中旬インドハリアナ州カイタルの田んぼを回る機会があった。暑さの盛りは過ぎたとはいえ、とにかく暑い。今年のカイタルは6月の最高気温の最高が48℃近く、平均43℃を記録し死者も出たとのこと。
 ハリアナの地にこれまで何回来ただろうか。来るたびに驚く。視界を遮るものはない。一面に広がる水田地帯は、バスマテイの早生種の刈り取りを迎えていた。2階建てほどもある巨大な汎用コンバインがエンジン音を響かせ、ボリウムいっぱいの音楽を鳴らしながら刈り取っていく。刈り取りる長さは全長の半分ほど。コンバインにたまったモミはトラックに注ぎ込まれる。残った刈り株は再び地際から刈り取りワラと一緒に集め梱包する。集め残したワラとモミは女性たちがきれいにざるに拾い集め、頭に載せわが家へと運ぶ。田んぼにはモミ一粒、ワラ一本残っていない?。
 トラックに積み込んだモミはそのまま集荷場へと運ぶ。梱包したワラは燃料や飼料として業者に売る貴重な収入源なのだ。刈り取を終えた田んぼは固く締まり、わずか数センチほどの刈り株しか残っていない。11月に水田は一斉に小麦畑に変貌する。

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汎用コンバインによる刈り取り
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ワラを梱包し、運搬車で運ぶ。 ワラや落穂を集める女性たち

 

2019年10月 3日 14:12